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ANOTHER DAYS

「orangeeeendays/みかんの日々」復刻版

ボルテージ乙ゲーキャラの二次妄想小説中心です
吉恋一護 誓い大和 怪盗流輝 スイルム英介 お気に入り
日々の出来事など。

before

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パタン

「…。」

部屋に入っても しばらく棒立ちしていた。そして、

「…〜〜〜!!」

声にならない声を上げ、ベッドにダイブする。

なになになに??

顔面赤面 胸はバクバク、瞼の裏には一護ちゃんの…あ、いっちゃんの顔

「なんなのぉ…!」

夢?夢かな、夢??

軽いパニック状態…それくらいいっちゃんは私をテンパらせ、

「ハァ…やめてよ…。」

彼を一気に幼なじみから一人の男の人に意識させて。

「ハァ…。」

もうウソでしょ??

・・・・

「…えと…?」

拝殿の…隠れハートの下 いっちゃんは戸惑う私を見つめ続けた。え、待って待って顔が段々熱くなる。

落とす?…口説くってこと?まさかの告白…いやいやいや、そんなことあるわけない。

「一護ちゃん、そういう冗談は良くな…」

声を絞り出した私だけど、

「あ。」

「え。」

彼の表情がスッと変わる。色っぽさまで感じた目は一瞬でキツく細められ、

「お前その呼び方やめろよ。」

声のトーンまで落とし言われて。

え?え?

「『一護ちゃん』ってやつ。女みたいで嫌なんだよ。他に呼び方あんだろ。」

甘い空気は風に吹かれ 現れた見覚えのある冷めた表情

「…え…。」

話変わりすぎて様子元に戻り過ぎて、それはそれで焦った。もうこの時点で私は彼のペースにハマっていたのかもしれない。

「じゃなんて呼べば…。」

「そうだな…『いっちゃん』ならまだマシじゃね。理人もそう呼ぶし。」

「わ、分かった。」

「ヤバ、マジ雨降りそ。そろそろ戻ろうぜ。」

スクッと立ち上がり石段に向かって歩き始める…私はその背を呆気に見つめてしまう。

なに?さっきのなに?

「早く来いよ。」

「う、うん!」

その変わりよう なに?!

それからクロフネに戻るまで…商店街を案内されているあいだもいっちゃんは全然普通で。

「…。」

商店街でこそ懐かしさに浸りたかったのに、全然頭に入ってこない。

さっきの告白はなんだったんだろう…なんかもう…。

「雨濡れずに済んだな。」

「え?あ…。」

頭の中ごちゃごちゃのままクロフネ前に到着とか。

「…今日はありがとう。」

気まずいまま…視線をチラッと上げると口角を上げた口元が、

「っ…。」

あ… うわ、私のバカ…

その時だ。私はまた『彼』を思い出す。それは、

「明日から店手伝うんだろ?」

「あ…うん。」

こうして向き合うことで気付いた違和感のせいだった。無意識に向けた私の視線の位置が少しだけ低かったんだ。

それはたぶん…『彼』といっちゃんの背の高さの違いで。

「…。」

…感覚として『彼』を見つめる目の位置のクセが抜けていない証拠で。

「…じゃ。」

モヤつくなにかに胸を覆われる。それがイヤですぐに背を向けた。

だけど、

「さっきの、冗談じゃねーから。」

「え?」

振り返ると首を傾げていたいっちゃん…優しい眼差しと目を合わせることで現実に戻されると同時に 胸の中 どこかがギュッと縮まる。

「冗談だと思ってるだろ。んな悪趣味じゃねーよ。」

あーー…。

「ガチだから。」

笑おうとするのに上手くできない。顔が赤く染まるのが分かる。いっちゃんはフッと笑い、俯き始めた私を覗き込んだ。

「また明日。」

ポン…と頭を撫でるのは、イケメンだけに許される行為だと友だちが言っていた。…つまりいっちゃんは軽くクリアで、

「じゃ。」

「…うん。」

効果てきめんで。

ひゃあーーー…。

・・・・

「…でもおかしいよね。」

ベッドの上 枕を抱きしめながら呟く。

私がここに居るのはこの夏だけだ。1ヶ月と少し…来月末にはもう離れる身。

それなのに『落とす』?『付き合う』?え、おかしくない??

「期間限定?…あ、ひと夏のなんとか…?」

いっちゃんはモテるだろう。女の子には困らないはず。それなのにどうして私??

「…やっぱり冗談?」

熱さと冷めた気持ちが交互にやってくる。

冗談だとしたら…反応を面白がられてるみたいでイヤだな…。かといって本気でも困る…。

「…分かんないわ。…」

部屋に雨の音が届き始める。窓にチラッと目を向けると暗い空 濡れる窓枠

「…。」

考え過ぎて疲れた…。

私はジョージさんから夕ごはんだと呼ばれるまで眠ってしまっていた。

今日のこと、夢だったらいいのにと思いながら。


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