僕ら吉祥寺探偵団:2 (吉祥寺恋色:Short:佐東一護) | ANOTHER DAYS

ANOTHER DAYS

「orangeeeendays/みかんの日々」復刻版

ボルテージ乙ゲーキャラの二次妄想小説中心です
吉恋一護 誓い大和 怪盗流輝 スイルム英介 お気に入り
日々の出来事など。

before

***********************

 

「懐かしぃ~…」

 

それからオレ達はクロフネのドアは開けず一護の家に向かう。

 

そして少々色褪せた思い出アルバムでもう一人の幼なじみと再会を果たした。


「そうそうこんな子だった。色の白い目のクリッとしたさ。」


「可愛い子だったよな。」


 

「コイツすげー泣き虫でさ、すぐ涙ポロポロ落とすから泣かせ甲斐があったっつーか、」

 

「一護、意地悪してたよなぁ。あ、オレこの場面覚えてる!井の頭公園の池に一護がこの子のキーホルダー放り投げたんだって!」

 

「この時の覚えてる。一護がカエルをこの子の頭の上に載せた。」


彼女を見れば思い出が一気に蘇る。

 

オレと剛史は自然と笑顔になり 夢中になってアルバムを眺めた。


そんなオレ達とは違い 一護はベッドに腰掛けニヤついている余裕があったから


多分コイツは流星群のニュースをきっかけに彼女を思い出しアルバムを引っ張り出してここ何日か眺めていたんだと思う。

 

「なんかこの子…」

 

眺めていたうちに気づいた事があって

 

「いじめられていたわりには…絶対一護の隣にいるよな。」

 

どの写真を見ても彼女と一護は隣に並んでいた。まぁ涙を浮かべているものもあったが

 

「そうかぁ?俺んちのアルバムだからじゃねぇの。」

 

「そうかな…」

 

一護んちのアルバムだから自分がメイン 紅一点彼女はコイツの隣で


オレんちにある写真だとオレの隣 剛史んちだと剛史の…それぞれの家にって事を一護は言いたいんだろうけど

 

「そうなのかなぁ。」

 

どうもしっくりこない。でもまぁ帰って見てみようとすぐにその話は終えた。

 

「とりあえずコイツが何処に引っ越したか、だよな。」

 

一護はそう言って唇を舐める。

 

「親に聞いてみたけど知らねーって。愛子さんとか知らねーかな。」

 

「それより一護、悪いんだけどさ。」

 

「あ?」

 

剛史がタコ公園の砂場で皆が輪になっている写真 ピースサインをしている彼女を指さしながら言った。

 

「コイツの名前なんだっけ。」

 

「は。」

 

そう、そうなんだよな

 

「ハハ…。そうなんだよね、オレも覚えてないんだよな。」

 

なんて薄情者なんだろうオレと剛史って。

 

確かに彼女とは何年かを共に過ごしたのだろう。

 

けれどその時期はあまりにも幼少過ぎて。親と一緒でないと行動できない幼い時期で。

 

多分彼女は小学校に入学前に引っ越してしまった。その証拠に

 

卒園式と掲げてある門の前、一輪のバラの花を持って共に写ってはいるものの

 

入学式と掲げられた桜の木の下 オレと剛史、一護の隣に彼女は居ない。

 

幼すぎた…記憶が曖昧過ぎた…。

 

「情けないな…沢山遊んだろうに。」

 

自分の記憶の薄っぺらさにため息がでる。申し訳ない顔で一護に尋ねるわけだけど

 

「なんだよ。お前らも覚えてねーのかよ。」

 

「へ?」

 

お、お前らも、ってまさか

 

「ハァ…。お前らだったら覚えてるだろうって思ったのに。居場所どころか名前からかよ。」

 

「…ハハ。」

 

呆れた顔をし睨んでくる一護に オレも剛史も苦笑いだったわけで。

 

「しゃーない。あそこに聞くしかねーな。」

 

ギシッ

 

一護は背伸びをしながらベッドから腰を上げる。そしてアルバムに手を伸ばし 彼女が満面の笑みでケーキを頬張っている写真を一枚、ピッと剥がした。

 

「行こうぜ。」

 

「うん。」

 

オレと剛史も早々に絨毯から腰を上げる。

 

何処に行くんだ、誰に聞くんだとは問わなくても分かった。

 

「ガキだったって言っても歳は一つ上。覚えてるだろ。」

 

剛史の言葉 まんまを一護は思い、そしてオレも願ったから。

 

ガチャ

 

「覚えてるよな?」

 

「多分ね。」

 

今見たばかりだからだろう。現在の姿ではなく 鼻の上に絆創膏を貼った幼少期の姿が目に浮かぶ。

 

「一つ下の理人より一つ上のリュウ兄のが確かだ。」

 

そう、オレ達が慕っている…かどうかは微妙だが 兄のような存在、リュウ兄のところへ。

 

 

 

next

**********************