グランブルーファンタジーサイドストーリーEPISODE 1 | まもちゃんのブログ

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GRANDBLUE FANTASY、有名なMMORPGだ。俺はこのゲームの騎空士、つまり、プレーヤー。

今日は特別な日だ。このゲームの最終コンテンツであるアルティメットバハムート戦HLに単独で挑むのだ。

この戦いは本来6人で行うもの。もちろん6人でも討伐成功は難しい。

しかし、長い時間をかけ集めた装備、それが今日完成した。

 

いつもの様にアルバハHLに挑む、ただし、いつものように仲間はいない。やや寂しさを覚えるが、この闘いは夢だった。

 

闘いは順調に進んで行った。嫌、順調に行かなければ勝てる相手ではない。一度の失敗、判断ミスも許されない。

 

そしてついに完全なる破局、このボスの究極の攻撃をかわす。

 

ついに勝利。あっけないものだった、最初は6人で討伐していた。その内、4人位でも討伐成功する事が多かった。

 

そしてついに、単独討伐成功した。。。。。

 

次の瞬間意識が飛んだ。

 

そして。。。

 

「君?大丈夫か」

 

声が聞こえる。男性の声だ。

 

少しづつ意識が戻ってきた。

 

「俺どうした

 

 

声が詰まった。

 

「俺?君、大丈夫か?どこか打ったか?」

 

俺が声に詰まったのはどこかを打った為では無い。自分の声に驚いた。

 

俺の声が変わってしまっていた。声には聞き覚えがある。

 

ジータの声だ。ジータとはグラブル の主人公の女性版の方だ

 

「俺、声が、声が。。。」

 

ぼやけていた意識が戻ってくると視界に男性の顔が見えた

 

 

男性は見慣れない姿をしていた。それはある意味良く知っている姿だ。おそらく戦士。ファンタージーものので典型なやつだ。

 

だが何故?俺が住んでいるのは2020年の東京、こんなところにこんな格好した人間がいる筈が。。。

 

「なんでそんな格好を?コスプレ?」

 

男性は笑顔を浮かべた。そして

 

「おいおい、コスプレは君の方だろ?俺達は本物だよ。君こそコスプレだろ?だって剣も持っていないじゃ無いか」

 

俺がコスプレ?

 

俺は両手を見た 白い手だ。まるで女性の様な。。。

 

嫌、嫌、さっきの声が俺の声ならまさか。。。

 

俺は恐る恐る視線を下に下げた。視界に白い衣装が目に入ってきた。

 

「グローリーの衣装!」

 

俺は更に視線を下げた。眩しい白い脚が見えた。生足だ。

そして短いスカートも視界に入った。

 

「あ^^^^」

 

俺は慌てて足を閉じた。無防備な俺は結高な角度で脚をおっ広げていた。察するに見えていただろう。パンツ。。。

 

「嫌、大丈夫だよ。見えてない見えてない」

 

複数の男性の声が聞こえた

 

「嘘つけー!」

 

 

俺は理解した。今の俺は女性。ただし、中身は俺のまま。そう男性。東京在住のしがないサラリーマン。だが、今、良くわからない状態にある。ただ、わかっているのは、自分が女性になっている点、姿がグラブル ジータのグローリーverであることだ。

 

俺はとにかく、自分の安全確保と情報収集を行う事にした。

 

安全確保の為、先ずは目の前の男性3人と話して、安全を確認する必要があると考えた。信頼できる人達なら、保護してもらう必要がある。何故なら、周りの景色はさっきまでいた東京のマンションの一室ではなかった。何処かの森の中だ。そして、空には太陽が2つ見えた。

 

夢でなければ、ここは異世界だ。

 

「すいません。俺、気が動転してしまって。」

 

「あの?あなた方はどなたですか?」

 

「俺達は冒険者だよ。俺は戦士」

 

「俺は黒魔術師」

 

「俺は白魔術士」

 

男性たちは4人いた。みんなちょっと頬が赤い。俺のパンツ見たからだろ!。しかし、今、唯一の情報源は彼らだけだ。恥ずかしい気持ちを抑えて、会話を試みる

 

「俺は。。。。」

 

「俺はジータ」

 

俺はこの世界でジータを名乗る事にした。他に名乗る名前が思いつかなかったからだ

 

「良かった。名前から察するにやはり女の子だ。」

 

「本当、男の娘かと思ったよ。」

 

「これだけ可愛くてそれはもったいない」

 

可愛い!自分で顔が赤くなるのがわかる。

 

やばい、これ、中身も女の子化し始めてるのでは無いか?

 

「俺、記憶が無くて。これからどうしていいか判らなくて。。」

 

記憶が無いのは嘘だが、これからどうしていいのかは本当だ。

 

「とりあえず、街へ戻ろう。この辺はモンスターがでる。ここに置いて行く訳には行かない。」

 

「俺達にできるのはそこまでかな。君みたいな可愛い女の子と出会えて嬉しいんだが、俺達もどうしたものか?誰かいい意見あるか?」

 

「街の長老に相談して見よう。あの老人なら何かいいアイデアがあるかもしれない。それに、長老ならあちこちに顔が聞くだろ」

 

「お願いします。街に連れていってください」

 

「ああ、約束するよ。パンツ見ちゃったし。罪滅ぼしに」

 

やっぱり見てるよ

 

顔が真っ赤になっているのが自分でもわかる

 

俺達はパーティを組んで、森の中を進んで行った。

 

先頭に戦士のアベル、真ん中に俺ジータ、その後に白魔術士のカイン、黒魔術師のエリクソンの順だ。

 

皆んな、俺を護る為の陣形だ。

 

なんかこう歯がゆい感じだ。特別扱いされる理由はわかるのだが、中身が男なので、どうも納得できない

 

途中、モンスターが出た。

 

「ジータちゃん。後ろに下がって!」

 

3人が前で陣形を整える。

 

モンスターはゾンビだ。アンデット系。黒魔道士の魔法が効くだろう

 

「ファイラ!」

 

「フレームソード!」

 

これは!俺は2つの事に驚いた。戦士アベルの剣、彼は手に持った剣をフレームソードと言った。そして黒魔術師の呪文ファイラ

 

俺はこれらの武器や魔法を知っていた。それは昔の懐ゲー「ファイナルファンタジーIかII」位の世界のものだ。

 

ここは昔のファイナルファンタジーの世界。

 

そしてもう一つ、俺も戦えそうだ。剣は持っていない。だが、感じるんだ。手に剣の力を。そして、ルリアはいないが召喚石の気配を!

 

いきなり戦うのは危険だ。だが。

 

俺は彼らを支援しようと思った。そして、自分の力を確かめたかった。

 

支援するのに今、最も良いもの、それはおそらく

 

「汝を召喚する、汝の名はシヴァ」

 

空が赤く染まる。

 

「なんだ!」

 

空から魔神「シヴァ」が出現する

 

炎がアンデットモンスターを襲う

 

威力は凄まじい

 

しかし

 

「やはり倒せ無いか。。。」

 

「今、チャンスです。攻撃してください。」

 

「オッケー。良く判らないが今がチャンスだと本能でわかる」

 

戦士アベルの剣がアンデットを捉える。凄まじい威力でアンデットが消し飛ぶ。そして黒魔道士カインのファイラ、白魔道士エリクソンの杖の一撃。

 

一瞬で決着がついた。シヴァの召喚効果「破壊の導」、パーティの攻撃力を一時2倍にする効果がある

 

「すげえ!」

 

「しかし、今のは何だ?魔法?」

 

皆、剣や武器を収めた

 

「ジータちゃん。今のは何なんだ?凄い威力だ。もしかして君は召喚士?」

 

「いや、違います。俺はグローリーです。」

 

「グローリー?」

 

「誰か知っているか?」

 

「いや、初めて聞くジョブだな。」

 

「だが、ジータちゃん、凄い戦力だ。」

 

「ごめんね。コスプレなんて言って。てっきり、街の女の子がコスプレしていて、迷子になっていたのかと思った。」

 

「ああ、戦士系にしか見えないが、露出多いからな」

 

皆が俺を見る

 

皆の視線は、俺の、俺の胸や脚だ!

 

「俺をそんな目で見るな!」

 

俺の抗議ほっぽって勝手に皆相談を始めていた

 

「みんな!これだけの戦力だ」

 

戦士のアベルが切り出す。

 

「提案なんだが、ジータちゃんを俺達のパーティに入れたらどうだろか?」

 

理由はわから無いが、初期のファイナルファンタジーは4人パーティしか組めない。やはり初期のファイナルファンタジーだ

 

「そうだな。ちょうどいい、4人目を探していたんだ。」

 

「これでようやくギルドの規定の上限4人が揃った。」

 

「おいおい待てよ。まだ、ジータちゃんが俺達のパーティに入ってくれるか了解もらって無いぞ?」

 

「そうか。ジータちゃん。どうだ、改めて俺達のパーティに入ってくれないか?」

 

パーティのリーダー格のアベルが切り出した。

 

正直俺にはこの世界では天外孤独という状態だ。

 

「お願いします。俺、どこにも居場所が無くて。頑張ります。」

 

こうして俺はパーティに参加する事になった。

 

この世界の事はほとんど判らないことが多い。現状、これしか道は無い。とにかく、知り合い、仲間ができた。

 

ちょっと、嬉しくて涙が出てきた。

 

「おいおい、アベル、ジータちゃんを泣かすなよ。」

 

「俺泣いてません。」

 

こうして4人の冒険が始まった。だが、俺にはどうしてもやらなくてはならないことがある。

 

それは俺が本来いる場所、元の西暦2020年の東京に戻らなければ!そのため、情報収集のため、冒険をする事は合理的と思えた。いつか、帰る。元いた場所への帰還いつかきっと。

 

EPISODE 1 END