今回の著書『モンテッソーリ教育で伸びる子を育てる』は、彩図社さんからの依頼を受けて書いたものです。
モンテッソーリ教育は、あの藤井聡太4段が幼児期に受けていたとして話題になりましたよね。
で、早い方がいいということで、原稿は8月には書き上げていたのだけど、編集者さんが他に抱えていた出版物が、思いの他手がかかったそうで、当初予定よりずれ込んでしまいました。
まあ、藤井聡太4段は、その後も天才ぶりを発揮しているようですし、羽生さんが7冠を達成したとして、将棋はまたまた話題になっていますね。
ただ、今回の本は、モンテッソーリの幼稚園を勧めているわけではなく、モンテッソーリ教育の考え方を家庭で取り入れることを勧めています。
私のスクールは、日本の教育の良い部分も取り入れていますから、モンテッソーリ教育そのものではなく、モンテッソーリ教育のいわばエッセンスを取り入れていると言えます。
また、認可幼稚園のような大きな規模でやっているスクールではなく、家庭的な雰囲気で指導しているスクールですから、私のスクールのやり方が家庭での教育に参考になるのではということでした。
で、モンテッソーリ教育がどんなものかという説明や、モンテ教育を家庭で取り入れる方法を書いています。
また同時に、モンテ教育のメリットだけではなく、私が全面的にモンテ教育を取り入れていない理由、いわば不安点も書いています。
モンテッソーリ教育のやり方では身に付かないと思える能力を、私のスクールではどのように指導しているかということです。
さて、実は私とモンテッソーリとの出会いはもう30年以上前になります。
その頃、外資系英語スクールのマネージャーとして仕事をしていた私は、自分の理想とするような子どものため英語スクールを作ろうと決心しました。
外国人講師を使うことが絶対条件だったのですが、外国人が教える子どものための英会話スクールは当時まだほとんどなく、教え方やシステムなどを考えるために、海外のいろいろな教育法や教授法を調べたのです。
モンテッソーリ教育は、その頃ようやく日本でも名前が知られるようになっていた教育法でした。
当時、子どもの教室では、年齢でクラス分けをするのが普通でした。幼児では4歳児クラスとか5歳児クラス、小1クラスとか小2クラスというように。
でも、英会話に関しては、年齢だけではなく、それまでの英語経験や子どもの性格が大きく影響します。
ですから、年齢だけでクラス分けをするのは、とても無理があると感じていました。
そこで、年齢だけではなく、英語経験や性格まで考慮したレベルでクラス分けをするというシステムを決め、カリキュラムを作成していきました。
異年齢児クラスにすることにまったく抵抗がなかったのは、モンテッソーリの教育法を知ったからかもしれません。モンテッソーリ教育の特徴の一つは、異年齢混合クラスでしたから。
そして、この部分は、未就学児を毎日預かる幼稚園型のスクールにしてからも、まったく変えていません。
私は、日本・欧米いいとこどり育児を提唱していますが、今回この本を書いて、欧米のいいとこには、モンテッソーリ教育のエッセンスがいっぱいあるなと感じています。
モンテッソーリ教育のエッセンスを家庭で取り入れれば、藤井聡太4段のような天才! に育つかもしれませんよ。(#^.^#)
平川裕貴著書
『モンテッソーリ教育で伸びる子を育てる』 2018年1月出版 楽天ブックスで予約可能
『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』
『グローバル社会に生きる子どものための‐6歳までに身に付けさせたい‐しつけと習慣』