あいかわらず、ぼくはお母さんを困らせているね。
でも、おかげでずいぶんいろいろなことがわかってきたし、できるようになったよ。
もう、スリッパをかんだり、新聞紙を食べたりしないでしょ。
食べるものと、そうじゃないものがわかったんだよ。
ごはんはスプーンを使って、一人で食べられるようになったしね。
まだ、いっぱいこぼしちゃうけど・・・
ぼくは、お母さんが読んでくれる絵本も、お話がよくわかるようになったよ。
前はね、絵本の絵を見て、その名前を覚えるだけで精一杯だったんだ。
でも、今はね、その絵が何をしているところか、とか、どこへ行こうとしているところかってわかるんだよ。
すごいでしょ!?
お話をお母さんがゆっくり読んでくれるでしょ。
そうすると、ぼくの頭の中で、絵が動くんだよ。
絵の中のお猿さんが、生きているみたいにお話したり、鳥さんが飛んだりするんだ。
何回も聞いているお話は、お母さんがページをめくる前に、次はどうなるって覚えているよ。
時々ぼくがね、絵本のお話の中に入っていって、動物さん達とお話したりするんだ。
それがまたとっても楽しいの。
そんな時はきっと、お母さんがぼくに話しかけても、ぼくには聞こえてないと思うよ。
ぼくが、周りに誰もいないのに、ひとりで誰かとおしゃべりしているって、お母さん心配していたけど、ぼくにはね頭の中にお友達がいっぱいいるんだよ。
ぼくが、その子達と遊びたいなと思ったら、その子達が出てきてくれるんだよ。
まだ、ぼくの言葉は、お父さんやお母さんにもうまく伝わらないことが多いよね。
でも、頭の中のお友達は、ぼくが言いたいことは何でもわかってくれるんだ。
だからね、ぼくにはストレスの解消になっているんだよ。