ぼくだんだん大きくなってきて、ちょっと困ったことがあるんだ。
それはね、もっといっぱいいろいろな実験をしたくなるんだ。
「これを大きく振り回したらどうなるかな?」
「これ、あっちに投げたらどうなるかな?」
「これとこれをぶつけるとどうなるかな?」
「これをひっくり返したら、中のものはどうなるんだろう?」
「これをひっぱったらどうなるんだろう?」
「これを落としたら、どんな音がするかな?」
「これをたたいたら、どんな音かな?」
「クレヨンってどこにでもかけるのかな?」
「この箱には何でも入るのかな? 入れてみよう」
ってね。
だって、実験はほんとうに面白いんだもの。
実験すると、いろんなことがわかるようになるんだよ。
大きく振り回すと何かにあたったりするよ。
ぶつけるとバラバラにこわれちゃうものもある。
ひっくり返したら、中のものがこぼれて、床がベタベタしたり、紙はひっぱったら破れるってわかったよ。
クレヨンは紙の上だけじゃなく、壁にも書けるんだよ。 すごーい!
小さな箱には、大きなものは入いらないんだよ。
でも、大きな箱には、小さいものがいっぱい入るよ。
だから何でも入れたくなっちゃう。
時々、お父さんの大事なものがないって大騒ぎしているよね。
きっとぼくのせいだよ。
ぼく、実験やらない方がいいのかなあ?
お母さんはどう思う?
ぼく、お母さんみたいに、いろいろなことをいっぱい知っている賢い子になりたいんだ。
お父さんみたいに、身体も強くて元気でカッコいい子になりたいよ。
お母さんを悲しませたくないし、でも、いっぱい実験もしたいし、ぼくどうしたらいいのか困ってるんだ。