5.着物サービス
避難訓練の中には、救命ボートに乗り込むのもありましたね、確か・・・
大きなプールに浮かべた救命ボートに、救命胴衣を着けて乗り込んだ記憶がかすかに。
飛行機に乗ったら、スチュワーデスが救命胴衣を実際に着用してデモンストレーション
していたのですけど、今もやっているのかしら?
飛行機が海に不時着したら、救命胴衣をつけて膨らませるのです。
そして救命ボートに乗り込んで避難というわけです。
他に、当時の日本航空には着物サービスというのがあって、
着物の着付けも教えてもらえました。
着物は、上下別になっていましたし、帯も出来上がったものを、
言ってみればくっつけるだけ。
だからとっても簡単でしたけど、着替えるのはトイレの中なのです。
飛行機のトイレって狭いでしょう。
だから狭い場所で素早く着る練習をさせられたのです。
食事サービスが待っていますから、トロトロ着替えていたんじゃ
間に合わないのです。
マザーユウキは、母が着付けを教えていたりしたので、着物は好きでしたけど、
実際のフライトでは、
「それはないでしょ!」
みたいな着方をしていたスチュワーデスもいましたねえ。
それに、襦袢と足袋は自前のものを持っていくのですけど、
足袋を右だけ2つ持ってきてしまったスチュワーデスが、
一つをひっくり返してはいた、なんて話を聞かされたりしましたっけ。
ドジだけど、臨機応変ですよね。 飛行機の中は暗いし、狭いし、
足元をマジマジ見られることもないでしょうから、
たぶん気付かれずに済んだことでしょう。
着物サービスは、飛行機事故が続いた後、安全面で問題があるということになって、
廃止になりましたが、着物を着て機内サービスをしていたのですから、
本当に優雅な時代でした。