私は今まで30年間、喋りで損をしていた気がする。自分の話が面白いと思ったことがなかった。

中学時代の友達にも、お前の話は面白くないと言われ、悩んだこともあった。

デール・カーネギーコースに出て、その原因に初めて気がついた。自分の経験を話していなかったのだ。

自分が批判にさらされたくないから、一般論に逃げる。あるいは他人の話の受け売りで歓心を呼ぶ。その場はいいかもしれないが、時間が経つとそこに「自分」はいない。

起業して色んな人が話を聞きたがったのは、そこに自分の経験があるからだ。経験の話は臨場感があるし、何より話し手の熱意がこもっている。

これから話をするときは、なるべく自分の経験を話すようにしよう。それでどんな反応があるか気にしてはいけない。むしろ、反応を楽しむべきだ。

経験を話すには、何よ経験自体を増やさなければならない。これから物怖じせず、自分の経験を増やしていきたいと思う。コンフォートゾーンを広げるのだ。
熱意を持って仕事をするには、儲け抜きで自分がしたいこと、でかい夢を持ちたい。

人の価値は、自分がどれだけ得たかではなく、人にどれだけ与えたかだ。一人でも多くの人を幸せにすることこそ、自分にとっての使命である。

自分が貢献できるのは、個人の資産形成だ。お金は幸せの必要条件である。しかし、多くの人は必ずしも最適な資産形成を行っていない。

提供すべきは安心でき、確実性が高く、手軽に利用できるサービスだ。

安心のためには、コミュニケーションが欠かせない。ブログで発信するのもその一つだし、動画やリアルもあり得る。IFAを使って、伝道師的な仕組みを構築すると、一人ひとりに合ったアドバイスも可能になる。

確実性を高めるには、企業・相場・家計の研究を進めなければならない。これはまさに終わりのない旅である。

手軽に利用してもらうには、手に取りやすく、顧客の手間を最小限に抑えないといけない。これを体現したのがカップラーメンである。お湯をかけて3分待つだけ。これに徹底的にこだわることこそ、サービスの最適化であろう。

今、少しずつその境地に近づいてきた。自分のトレードを真似するだけなら、だいぶやりやすくなるし、何より自分の腕も磨ける。

問題は、顧客ニーズに合わせ、安心してもらえるかどうかだ。本当は個人の目的に合わせてカスタマイズしなければならない。そのためには、いくつか事例を示したり、それこそ教育的な発想、IFAの利用などが不可欠だろう。

自分が大きくなりたいかどうかではなく、目的を達成しようと思ったら必然的に大きくなった。そんな形でありたいと思う。

とはいえ、まだ駆け出し。調子に乗ることなく、細やかな発信、思考の整理、サービスの充実を図りたい。

ビジネス抜きで本音だと、資産運用の本当のターゲットは既に金のある年寄りではなく、これからを生きる若者である。

 

若くて、資産運用に振り向けるだけのお金はあるけど、どうやったら良いかわからない。しかし、何かしていないとこれからが不安である。

 

ペルソナでマーケティングすることは当たり前だが、最低限の収益が確保できるようになった今、改めてターゲットについて向かい合っている。

 

ターゲット次第でビジネスのやり方は変わってくる。若い人向けだと、勉強はしながらも、投資に時間をかけずに済むサービスを提供しなければならない。

 

また、資産形成の観点では、大儲けしてやろうという人は向いていない。顧問料もこれ以上上げるのはナンセンスだろう。可能なら下げてもいいかなと思っている。

 

しかし、ここまでくると大切なのはお金ではない。誰でもアクセスできて、少しでも資産形成に関心を持ってもらい、豊かな心で人生を送れるサービスを提供することが私の仕事である。会員になってもらうのはそのうち本当に熱心な一部の人だけで良い。

 

投資手法はインデックスでもいい。でも、1%でもリターンを上げようと思ったらこんなサービスがあるということを伝えたい。その成果を伝えるためには、自らが先陣を切って実践しなければならない。

 

幸せにしたい人は明確にイメージしながら、すぐにお金を取ることを考えず、とにかく考え方を広める。それが今の自分がすべきことだと思う。

自分のビジョンは何か?

 

会社を立ち上げた時、「一人でも多くの人を幸せにする」ことをビジョンとして掲げたが、実態としては事業を成り立たせるのに精一杯で多くの人のことまで考える余裕がなかった。

 

しかし、自分のためだけだと仕事は本気になれない。事業を大きくすることや名誉を得ることにもさほど興味がないことが実感できた。お金を持ったところでろくな方向には行かないw

 

一方で、昨年の失敗では顧客を不幸せにしてしまった。これが自分にとって一番堪えた。最初に掲げたビジョンと全く反対のことをしてしまっていると。

 

自分のためだけだと、サービスの中身はそこそこに、顧客を増やすことばかりを考えるだろう。しかし、それは必ずしも人を幸せにすることにはならない。サービスを受けた人が、本当に「買ってよかった」と思ってもらえないと、自分がいる意味がなく、ひいては事業の継続性にも影響が出る。

 

サービスを通じて人を幸せにするには、どうやったら個人が資産を増やせるかを徹底的に追究しなければならない。そして、それをわかりやすく多くの人に伝えることこそが、マーケティングの真髄だ。

 

「マネジメントはマーケティングとイノベーションである」byドラッカー

 

一人でも多くの人を幸せにするためには、商品=資産運用の考え方を徹底的に極め、それを広く伝えることが必要だ。そのためには、最初は収入にこだわらなくても良い。既に最低限の会員はいるから、急に困ることもないだろう。困ったらその時考える。

 

まずは無料の個別相談だろうか。そこで人々の悩みに耳を傾けて、事業を進化させていかなければならない。

これまで自分のために努力してきた。

しかし、事業をしていてひしひしと感じるのは、これは人のための努力だということだ。対価を得るためには、誰かの役に立たなければならない。ここでは自分の能力を高めることは目的ではなく手段である。

能力と同様に求められるのが献身だ。自分だけのために続ける努力には限界があるが、他人のためならやればやるほどより多くの人をより深く幸せにできる。

これは顧客だけでなく、家族についてもだろう。父親なって感じるのは、自分が自分のためだけでなく、誰かのために存在していると言うことだ。顧客に対しても同じようなものだろう。

気がつけばもう30代も半ばに入る。そろそろ、他の誰かのために生きることを考える時期なのかもしれない。