列車がトンネルに入ったようだ
すこし薄暗くなり なんとなく湿気を感じる
トンネルを抜けたときの景色への
わくわく感に 体が前のめりになる
ゆっくりゆっくりと 目の前が明るくなっていき
そして 心落ち着く 深いブルーに周りが染まった
あぁ ここは ?
まぎれもなく母の中で感じていたあの海か ?
目を閉じると
母がみたもの 母が感じたこと
そんなすべてが浮かんでくる気がした
不思議な駅だ
実はこの駅にも秘密があった
この海を感じさせるこの水にしょっぱさ感じる人は
この駅にとどまるらしい
見た目にとらわれる想いを捨てることができたとき
次の列車に乗れるらしい
しかし
これまでの概念を拭い去ることは難しい
そのせいだろう
随分たくさんの人が 次の列車に乗れずにいる
味のことなど考る余裕のなかったわたしは
運よく もう列車に乗り込んでいる
さて ユキちゃんも
列車に乗っていればいいんだが
それにしても
不思議な駅があるもんだ
青い駅
目を閉じて
母への想いを抱いた駅
これまでの概念を拭い去る覚悟を求められる駅
by オッポ




