読書彷徨。アンサンブルもお稽古。 | 80歳まで歌い続けたい!

80歳まで歌い続けたい!

中年世代から始めた声楽にはまっています。小説を読んだり、たまに書いたりしています。

「浮雲」は戦後すぐの東京に インドネシアから引き揚げてきた、農林研究所の所員とタイピストの恋愛を描く。

引き揚げてきたとたんに男は硬い仕事を離れて、事業に手を出して、上手く行かない。

女も、タイピストではやっていけず、過去の男を頼りにしたり、女を売りにしたりの生活となる。

女はにとって、インドシナの森林で過ごした恋と情愛の日々がすべてだった。

実感のある描写と文体に惹かれて、林芙美子は「放浪記」の頃の感受性や詩的な感性を失っていなかったことにほっとした。

しかし、あまりにも、無残な転落人生。とりわけここまでだらしなく崩れていく男の姿に、だんだん嫌気がさしてしまった。

で、あと少しでちょっと休憩している。

その後は、またルシアベルリンにもどり、カーソンマッカラーズにも惹かれつつ。教室の人が徳田秋声の

レポートをだしてきたため、それを読む。

しかし、にわか評論家によくある「引用」ばかりの文章に辟易してしまった。

なんなら作家の「仮想人物」ーよくわからないタイトルーを読んだ方がいいかと、読み始めた

青空文庫にあったので。思っていたより、古びていないし、わかりやすい。気取りのない文章。自然主義だから、そうなのか。

しかし、300Pくらいあって、延々と続くのであった。

この時代、有島武郎などが「ある女」を書いたように、妖婦に振り回されて、堕落する男の、小説が流行っていたのだろうか。

「カルメン」、運命の女。

昨夜は目が疲れたので中断したけど。

どうにもこうにも、ピリッとした作が読みたいと思った。

 

歌はほぼ毎日、発声してアリアかアンサンブルを歌っています。

ドンナアンナのアリア「酷い女ですって!」は、後半のカデンツが難しい。

もう二回本番にかけて、その時は歌えたのに、しばらくやっていないと、また歌いにくくなる。

なんででしょうね。