「美容室での上手なオーダーの仕方」が予想以上に反響がいいみたいです!
それだけみなさんが困っているという事でしょうか?
今回はヘアーカラーのオーダー編です。
ではスタート!
ヘアースタイル同様、口頭で色のイメージを共有するのはかなり難しいです。
アッシュ、マット、カッパー、バイオレット.....
この色の名前を聞いてみんなが同じ色を想像しているでしょうか?
10人いれば10人のイメージが浮かんでいるでしょう。
ではオーダー時の注意ポイントを少々。
ポイント①
CMや雑誌で「ショコラブラウン」「ミルクティー」「マイルドカッパー」
などなど、あらゆるネーミングが付けられています。
これはあくまで聞こえがいい、またはおしゃれで今っぽく
感じるように 付けられたネーミングなので、美容師さんに
「ショコラブラウンで!」ってお願いしても実際は
「.......?」 っていうのが正直なところです。
現在、メーカーさんも雑誌に出る美容師さんもホントに「新しい色で勝負!」
というよりは女の子に受けが良さそうな「ネーミング勝負」って感じが否め
ません。
確かに「赤土色」って言われるより「ラズベリーブラウン」の方がオシャレで
やってみたい気がしますよね?
もちろんそのネーミングから大体の雰囲気は掴めますが、そもそもそれは
商品の名前であって、色自体の名前ではないからです!
なんとなく分かりますか?
結局、そのネーミングをもとにヘアカタログをめくってイメージに近い色を
一緒に探すことになります。
なのでここでもやはり切り抜きは必要ということになりますね!
ちなみに、この場合の切り抜きはやりたい髪型と全く違っても何の
問題も
ありません!あくまで色を見たいのですから。
「色も髪型もコレッッ!」 っていうのは、なかなかないですしね。
ポイント②
サロンにあるカラーチャートを見たい方、結構いらっしゃるんじゃないでしょうか?
これまた意外と危険です。
私はあまりお客様にこのチャートはお見せしません。
なぜなら、
チャートの毛束はせいぜい100~200本程度。
人間の髪は平均10万本以上。
つまりチャートで見て「この色にしたい!」と思ってその色をオーダーしても
実際にはその色が10万本以上に染まるのです。
当然違った色に見えてしまいます。
色彩学を勉強された方はご存知かと思いますが、
「面積対比」という効果がありまして、同じ色ならば面積の大きい方が薄く見えて
しまうのです。
さらに逆ですが、同じ色の場合、重なり(量)が多い程色は濃く見えます。
つまり100本の色と10満本の色は全く違って見える危険性が高い
ということなのです!
余談ですが、カラーチャートの本来の目的は、美容師が薬剤、一本一本の
特性(彩度、ブリーチ力、色素量など)を認識するためにあるのであって、お客様が
やりたい色を選ぶためにあるものではないのです。
もちろん、チャートを使用してのカウンセリングがダメという訳ではありません!
あくまで参考に使用するのはありでしょう。
「じゃあどうやって色を選べばいいのよ!!!!」
お答えしましょう。
先ほども書きましたが、ヘアースタイルを無視して色だけに注意して雑誌を
見て下さい。
きっと「この子の色が可愛い!」って思う色が見つかるはず。
で、そのモデルさんを指差して「この子の色がいい!」と言って下さい。
後は美容師がお客様の現状をチェックして必要な薬剤をミックスします。
レストランで調理法や素材の事を知らなくても「コレ食べたい!」っていえば、
その 料理を食べることが出来るのと同じ感覚ですね!
ポイント③
それでもいいのが見つからない。
分かります!
一緒にイメージを確立して行きましょう!
❶「可愛く見られたいですか? かっこ良くみられたいですか?」
❷「明るさは、今より明るく、現状維持、今より抑えめ?」
❸「カラーはマメにやりに来れますか?」
以上の質問の答えから分析します。
❶「可愛く見られたい」→主に暖色系(オレンジ、ピンクなど)
「かっこ良く見られたい→主に寒色系(アッシュ、マットなど)
❷ご希望に合わせます。
❸「来れます」→カラーの塗り方や色の自由度は高くなります。
「来れません」→フロスティング(筋状に染める)することによって時間経過後に
もくっきりカラーの境目が出来ないので気になりません。
以上の情報から美容師が想定してやはりカタログなどで提示します。
(実際は他の質問もありますが...)
お客様はその色が希望に近いかどうかを教えて下さい。
がんばります!
いかがでしょうか?
つまるところ、イメージを共有するための写真などが必要不可欠ということです。
もちろん何回も担当させて頂いていて、お互いに信頼関係、好みが理解出来てい
る場合は別ですが......
ましてや初めていく美容室でお任せはお互いに危険度が高いと思って下さい。
では次回は
このオーダーをスムーズに進めるためのポイントを紹介します!