暗黒街の弾痕(1961年東宝) | 映画バカ一代~観らずに死ねるか~

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映画に関する想いのたけをぶちまけますね。辛口で行きます。たまに甘くなりますが。

『暗黒街の顔役』『暗黒街の対決』に続く、暗黒街シリーズ三作目。

主演は鶴田浩二→三船敏郎ときて、今作は加山雄三。

加山のイメージは『若大将』のイメージがあるが、シリアスな役を

演じることも多い。岡本監督も好んで主役にした。

 

 

 

 

 

あらすじ

山間の峠、三角峠でテストドライバーである兄一郎が事故死

との連絡を受けた草鹿次郎(加山雄三)はエンジン開発技師

の小松(中谷一郎)から一郎の死は事故死ではなく何者かが

仕掛けた殺人かもしれないという話を聞いた次郎は事件の

真相を調べることにした。手始めに業界誌を経営し、競輪に詳しい

大学時代の旧友須藤(佐藤充)と再会するがやがて須藤も

二郎とともに命を狙われるようになるが…

 

 

 

 

 

重要な点

岡本監督はテンポよくスリリングでスタイリッシュな映像を

構築している。主人公の親友で、俗に言うトップ屋

(企業に情報を売買して、お金をせしめる)役で世慣れた佐藤充

演じる須藤と真面目で剛毅な加山雄三演じる草鹿との対比が面白い。

 

 

悪かった点

岡本監督は同じ俳優を使うことが多く、今作も前作(暗黒街の対決)と

出演者がかなり重複しているが、前作では怪しい敵役だった

ミッキー・カーチスがラストに大健闘している。

後に仮面ライダーで死神博士を演じる天本英世も前作に続いて

殺し屋役でいい味だしている。

 

良かった点

主人公と相棒(トップ屋)がそれぞれバラバラに調査して、

その結果として、行き当たりばったり的に真相を突き止めるのだが

ラストにドンデン返しもあり、中々面白かった。

ミュージカルタッチのシーンはご愛敬である。

PS.刑事役の三橋達也のカッコよさに痺れた。