昭和エロチカ 薔薇の貴婦人(1980年にっかつ) | 映画バカ一代~観らずに死ねるか~

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映画に関する想いのたけをぶちまけますね。辛口で行きます。たまに甘くなりますが。

主演の藤井えりなが気になりチェックしてみたが

中々面白い構成の作品であった。

当時の日活ロマンポルノはの若手の登竜門的要素もあり、

エロス+1の魅力のある意欲作や挑戦的な作品が多く

ベテラン監督も負けじと傑作を生みだしていた。

今作もそんな一本に数えられるであろう。

 

 

 

 

あらすじ

昭和初期、北九条子爵夫人の絹子(藤井えりな)は屋敷を抜け出し、

画家の秋本(市村博)に肖像画を描いてもらいながら

逢瀬を楽しんでいたが、別れを告げる。戦況が厳しくなり

信州の別荘へ北九条子爵(大河内稔)ともに疎開するのだ。

絹子が忘れられない秋本は完成した絹子の肖像画を持って

子爵の別荘を訪ねるが、そこには子爵夫妻以外に執事の小池や

男装の麗人淳子と取り巻き、医師の高木と看護婦の由起らが滞在していた。

そこにロシアのスパイの探索に憲兵隊の服部と水野が現れたことから

事態は急変していく。

 

 

 

 

 

 

 

重要な点

藤井克彦監督は日活ロマンポルノのエース。

70年代~80年代にかけて次々と傑作を撮っているが、

今作では横溝正史風のミステリー路線

(仮にセミ・クローズドサークルとでも言うべきか

つまりは要するに閉ざされた環境で起きる事件)

とエロスの融合を成し遂げている。

正直絡みはあるものの

主演の藤井えりなの絡みはあまりエロくない。

しかしミステリーとしての出来栄えは素晴らしく

最後の種明かしには感動してしまった。

 

良かった点

主演の藤井えりなは美人だしそれなりに絡みはあるものの

ストーリーの仕掛けも相まってあまりエロスを感じなかったが

2番手の看護婦役の麻吹淳子が完全に中盤もって言った感は否めない。

流石はSMの女王なだけはある熱演だ。

 

悪かった点

主人公の秋本がおじさん顔であまり二枚目でないのが

残念だった。もう少しイケメンだったら良かったのに。

しかし最後のドンデン返しが素晴らしかった。

ミステリー好きなかたお勧めです。