時代の變動をうつしだす、自民党総裁選挙 | 日本國人

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令和元年・紀元2679年10月1日開始。

 今月下旬、自民党総裁選挙が行われるという。菅現首相は、武漢風邪對策に專念することを理由に、不出馬を表明。現在、岸田文雄氏、河野太郎氏、高市早苗氏が、出馬を表明しているようだ。この総裁選、なかなか面白い選挙になりそうではある。

 岸田氏は、これまで何囘となく総裁選に出ては落ちている、いわば総裁選の”ベテラン”だ。会見をテレビで見たが、今囘こそは!という気迫が、感じられなくもない。河野氏も、総裁選には「いつかは出ます。」と明言していた。今囘、ついに、という感じだろうか。

 しかし、最も注目されているのは、マスゴミどもからは最もあからさまに無視されている、高市氏であろう。今囘、出馬を表明している人々の中で、言っていることは最もマトモだ。敵基地攻撃能力の整備等、當たり前のことを當たり前に表明している。

 また、「新しい憲法の制定」と言っていることも注目だ。改憲ではなく、新憲法の制定である。すなわち、言葉通りには、日本国憲法改憲ではもちろんなく、大日本帝國憲法や十七条の憲法に戻すでもなく、新しい憲法を造るということになろう。言葉の間違いであると後からおっしゃらぬことを願いたいものだが。

 さらに、大盤振る舞いの財政出動。財務省が發狂しそうな内容だ。

 核武装には言及しない、消費税減税はしない、など、物足りない點も無きにしもあらず、だが、まあ、これまでにあった自民党総裁選挙における候補の中では、一番マトモなことを言っているのではなかろうか。多くの方々が期待されているのも、頷ける。

 一方、他候補も、これまでの持論を、かなり變えてきているようにも思える。岸田氏は、所得倍増という、高市氏程では無いが、かなり大胆な經劑政策を打ち上げた。やはりボンクラ財務省が激怒しそうである。これまでの、無難なことばかり言っては落選していた岸田氏とは思えぬ發言だ。また、モリカケ問題の無駄な蒸し返しも、今囘は封印しているようである。

 そして、河野氏。この人は、いろんな方面から、毀誉褒貶相半ばする人だ。父親の、”紅の傭兵”こと河野洋平氏の息子とは思えぬ、支那韓国に對するマトモな厳しい姿勢もある反面、女系天皇容認や、反原發のような妄言も吐くなど、いわゆる保守派のそれとは異なる政策も掲げてきた。しかし、今囘の総裁選では、これら女系天皇や反原發のようなバカげた政策は、撤囘するようなのだ。

 これら、河野氏や岸田氏の意趣變換には、變節とみる向きもあるかもしれない。しかし、時代がそこまで變わってきているゆえに、河野氏や岸田氏も、マトモなことを言わざるをえなくなった、ということではなかろうか。菅首相の不出馬にしても、短期間にて大きく状況が變わる現状であり、今囘のような総裁選の顔ぶれになろうとは、誰も予想していなかったことだろう。

 ともかく、思いもかけぬ顔ぶれに、意趣を變えざるをえなくなった候補者の戰い。なかなか見ものである。

 

令和三年 紀元二六八一年 九月一〇日