筆塚が受ける木漏れ日花擬宝珠
水を補給しながら歩かないと、熱中症になるレベルですね。
方丈の小径に咲ける白紫陽花
本館の横に別館凌霄花
方丈の小径緑蔭なりにけり
開け放つ洋館の窓薔薇一樹
住宅にありし五差路や夏の鳶
藪萱草草茫々の小公園
梅雨空や高架を過ぎる電車音
夏空に幕被せたる工事現場
ひと株の紫陽花色を違へをり
涼しさや旧軌道跡散歩道
白壁に雪崩のごとく山法師
垣根あり窓にカーテン夏の蝶
夏鶯吾の一歩を止めけり
夏鶯垣根がなぞる遊歩道
しばらくは夏鶯の声の中
揚羽蝶垣根の中にある空間
造園の庭の殊更青楓
旧軌道涼し野の風通る道
縁側は庭へと向きて濃紫陽花
夏帽子園児帽子を連れてきし
風といふ優雅なるもの花式部
やはらかく頷き合ふや花式部
茎先はまだ及ばざる花式部
公園の茂りの中の藪萱草
造作てふ見事さの藪萱草
日のひかり燃えたたせたる藪萱草
ある時は垣根に化けて忍冬
忍冬少女のときは短くて
青芝に庭石据えて街の角