木陰あるところ伝ひて梅雨晴間
午前中散歩しましたが、流石は汗だくとなります。
叢の空を灯して百合の花
百合の花ピーターパンのをりし森
そばかすもチャームポイント百合の花
肌といふものの潤ひ百合の花
脱力のやうに開きぬ百合の花
群れなして互ひ引き立つ百合の花
日に透けて肌も露はに百合の花
水輪連れ湖心へとゆく水澄し
一斉に休みてをりぬ水澄し
みな風に流されてゐる水澄し
お互ひの適度なる距離水澄し
極楽はここかも知れぬ合歓の花
大ひなる風を身内に合歓の花
天界のこと知りをりぬ合歓の花
美しき時は一時合歓の花
滝をなすごとき大樹や合歓の花
しばらくは見上げてゐたり夏椿
この世には尽きざるものが夏椿
望遠で見上げてをリぬ夏椿
敷物に居る一家族白詰草
丘といふなだらかなもの白詰草
樹下といふ影あるところ白詰草
その上を烏飛びゆく白詰草
くつきりと空を彩る額の花
翔ぶものが揺らしてをりぬ額の花
橡の実のたわわ深山もかくありしか
橡の実の天地の恵みなりにけり
橡の実や周遊バスのある公園
橡の実や驚くほどに深き空
藪萱草造作まるで火焔土器
情熱を形にすれば藪萱草
触れたれば火傷しさうな藪萱草