大空の使者のやうにも夏つばめ
久しぶりで、チャリンコで国分寺まで行ってきました。
百合咲かせ琴三線の教授方
沿道の緑地帯より竹煮草
濃紫陽花庭に雑草なかりけり
小公園多彩に百合を靡かせて
花擬宝珠ひと日を語り合ふごとく
花擬宝珠恐竜のごと首延べて
曇天を呼び込みてゐる半夏生
大空に引つ掛かりをる半夏生
白といふ色素なきもの半夏生
半夏生白にもどぎつさありにけり
二階屋の軒まで定家葛かな
緑陰に箒目のこる小公園
高き木の深さのありぬ木下闇
梅の実の豊かな空を翔べるもの
緑陰となりて静けき小公園
ひと群のどこへ行こうか虎ノ尾草
虎ノ尾草みな同じ向きなりぬ
鳥声や木苺の実のたわわなり
木苺の実の赤々と人待てり
花式部風が育ててをりにけり
小品の歌を奏でて花式部
草々をゆらす蜥蜴の行方かな
山巓の風が育てて虎ノ尾草
傾斜地にのこる武蔵野花式部
一輪の藪萱草に重さあり
雑草を制するやうに藪萱草
藪萱草森を明るくしてをりぬ
紫陽花の小径の二人手をつなぎ
緑陰をせせらぎの音やまざりぬ
塔のごと野に立ちてあり花茗荷