晩春や鈍き音して貨車止まる
昭和記念公園のネモフィラの丘が綺麗でした。時にシャボン玉を舞わせてます。
春雨や昼を灯して広告塔
新緑の飛び込みてくる入園口
新緑といふ豊かさの中にをり
新緑を喜びをりし眼かな
新緑の水面を漕ぎてゆく二人
新緑の盛り上がり空広げけり
著莪の花ここが森への出入り口
新緑をツリーとしたる大樹かな
鶯や木々の葉舞ひてをりにけり
囀や獣が隠れ棲める森
ふくよな闇を抱ける青楓
青草の道となりたる水無川
芥子の花こころ捉へて離さざる
たんぽぽの野原一羽の烏ゆく
白躑躅高みへゆけば見ゆるもの
銀蘭や人にみなある秘めし恋
相槌をこころで打ちて宝鐘草
金蘭や宝の山はここにあり
金蘭やものに気配のありにけり
卯の花の暗がり恋ひてゐるやうな
卯の花や施錠忘れて戻る家
雨粒の色かと思ふ卯の花は
どの道をゆけども二人静かな
また色の淡くなりたる山躑躅
山躑躅同じ歩幅の二人かな
ネモフィラと呼応してゐる青き空
ネモフィラとどこか似てゐる犬ふぐり
ネモフィラや少女は空を飛びたがる
ネモフィラや額を付けてゐる二人
ネモフィラの海に遊びてゐる二人
ネモフィラや一人は衣装係なり
森の闇弾ませてゐる手毬花