自動ドア開き広がる桜かな
桜満開ですね。今日は、午後から俳友のご自宅に招かれて、ご相伴してきました。
紅枝垂れ桜に宿る鳥の声
ゆわらんと揺れ紅枝垂れ桜かな
紅枝垂れ桜こここそ浄土なり
妖艶に揺れ紅枝垂れ桜かな
花弁の美しき日や仏生会
花弁の挙りて開く仏生会
枝垂れ桜かの代この代と行き来せり
紅枝垂れ桜を烏横切れる
扁額の黄金の文字や仏生会
菜の花を再開発の重機かな
住まふ空覆ひてをれる桜かな
猫車立て掛けてある桜かな
斎場の自由奔放なる桜
八重咲きの落ちて崩るる椿かな
深呼吸せよと芽吹ける森の樹々
風を待つ満開の山吹の花
渓流の風となる山吹の花
一際に眩しきは山吹の花
一面の見事さの山吹の花
満開のさくら無数の眼のありぬ
空に珠なして満開なる桜
頭のごとき大きさなりぬチューリップ
煙草吸ふ人立ち止まりチューリップ
チューリップ紫煙燻らす男かな
韮の花空より落ちてヘリの音
満開のこの日この時さくらかな
湿原のひと枝も欠けぬ桜かな
静謐な時空へ開く桜かな
飛び来たるものみな入れて桜かな
白蝶の草原低く翔びゆけり