入笠山からテイ沢周遊 | 俳句とお星様と山歩き

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俳句は、日々の散歩の頂きものです。お星様の話は、今は中断中です。山歩きは、主に奥多摩周辺が主です。2006年1月6日に開設したヤフーブログから移転してきました。よろしくお願い申し上げます。

 

入笠山

土日に予定が入って山歩きが出来なかったので、 天気予報を見れば、 月曜日は快晴とは言えないがそこそこ 天気が良さそうなので 、入笠山の鈴蘭でも見に行こうかと出かけた。富士見駅発の ゴンドラ駅行き 無料バスが十時出発なので、あずさ3号に乗れば九時四十七分に着くので、立川は七時五十二分発であったか、 平日のこの時間は通勤に利用される方も多く ほぼ満杯の状態で出発する。笹子辺りまでは どんよりとした天気が続いて、どうかなという感じだったが、甲斐大和を越えた辺りから天気良好となったが、高峰はやはり山巓が雲にを隠れている。 富士見駅へ到着すると、 ここであずさ号より一斉に人が 下車するという感じで、バスの先行が一台 満杯で、二台目も満杯で、駅からバスは十分ちょっとでゴンドラ券売り場に到着する 。そこで 往復券を求めて、 すぐさま ゴンドラ乗り場へ行くがその乗り場まで人が多すぎて、 ゴンドラ待ち時間などで山歩きの時間がキチキチな感じで、いつもは俳句を作っては立ち止まって iPhone に打ち込んでというような悠長な時間が確保できない感じなのである。ゴンドラからは 八ヶ岳が一望 なのだが、 権現岳の辺りが雲に隠れて、 その他は大体姿が現れていて、その上空に峰雲が浮かんでいる 状態で、昇るにつれて八ヶ岳の長い大きな 裾野が露わになり、 スケールの大きな景色が広がってくる。快晴であればもっと美しい景が広がっているのだが、 この程度でも十分に満足できる。ゴンドラ山巓駅の 到着が十時五十分ぐらいか、帰りのバスが下のゴンドラ駅発十五時なので、山巓のゴンドラ駅が十四時三十分には到着しなければいけないので、実質歩く時間は三時間半ぐらいしかないことになる。少々慌ただしい。さあ、入笠湿原へゆこう。すぐにベニバナイチヤクソウのピンクの花を見る。この花と最初に出会えるというのは 実に嬉しすぎる。白い五弁の花はシロバナヘビ イチゴの花である。 この花は 今が最盛期なのであろう、 山道に、林道に、すこぶる多い。 そしてまた可愛い。シロバナヘビイチゴほど可愛くはないが、 白い花はオオヤマフスマであろう。 紫の花がありサワギキョウに似ているのがあったが、ちょっと早いのでは 思ったが、どうだろうか。深閑とした 森を一つ抜ければ、入笠湿原の入り口である。そこからは見渡す限り というような感じで湿原が広がっており、 もちろん すぐさまに鈴蘭が一面に野をゆく 風に奏でられているという状態で咲いている。 黄色く輝いている感じで咲いているのは ウマノアシガタである。 あとはアヤメが群生して、とても美しい 。ウマノアシガタも群れれば黄金の輝きがあるので美しい。 ポツポツと咲いているのはレンゲツツジで 湿原に花を添える感じで咲いている。湿原を渡り行く風が清々しい。青空にポカリと淡い雲が浮いているのもひとつの風情を醸し出している。白い木の花はズミの花である。 これも全体に多い感じがする。 山彦荘へ出る前に、水色 風の色合いの細かい花は忘れな草である。さあ 山彦荘の前でアツモリソウを見て行こう 。ちょっと距離があり、 私の iPhone では撮影に少し無理がある、 むしろキバナアツモリソウ が近くに咲いているので、 たっぷりと楽しめる感じである。 ここから 入笠湿原へと 注ぐ 渓流に沿って行けば、 たっぷりとクリンソウを眺めることができる。 渓流にこそ似合うという感じで、渓流の音の心地よさと共に花びらが赤いので、とても印象的で好きな花ではある。この渓に群生しているものも素晴らしいではないか。 さて入笠山へは男坂をゆこう。マナスル山荘の前 が登山道である。ゆっくり登って行こう、小学校の遠足であろうか、 先生と一緒に登っている生徒たちが皆男坂を上っているので、元気なものである。レンゲツツジが 所々に咲いていて、 それが ポイントといえば ポイントだろうか。小学生たちと一緒に岩場を登り詰めれば山巓に至る。 登山道から開けた山巓は 感激するところなので、小学生達は 競って登っていくが、 それが何とも可愛い。 ここで昼食にしよう。 今日はパン食 である。八ヶ岳を眼前に置いて、 絶景を楽しもう。 小学生の遠足は 時間差で何組か登っているらしく、早くも 下山する組もあるようである。太陽が照ってはいるが、緑蔭に入らなければいけないということはなく、風が 来れば結構気持ちが良い。人が多いので人抜きの 山頂標示の写真を撮るのが難しい。中央アルプスの方も望み見る。 南アルプスも北アルプスも山巓は雲を頂いているようである。 しかし展望は今一であるが、晴れていてとても気持ちが良い。 梅雨の晴れ間とは思えないほどである。 さて、八ヶ岳を前に右手に降りて行こう。 途中から 女坂 と合流するが、まっすぐに 少し滑りやすい山道をどんどん高度を下げていく。 森の中の山蝉の声が体中に染み渡るようだ。 山蝉が止めば夏鶯が、 夏鶯がやめば 杜鵑の声が聞こえてくる。 それが止めば、また別の鳥の鳴き声が聞こえてきて、音に不自由するということがない。 森の木々も 奥多摩辺りとはまるで木の種類が違う。サルオガセが枝に沢山ぶら下がっている様子が とても良く 風情がある。 首切り 登山口へと出て、首切り清水の先から、大阿原湿原への山道へ入る。湿原へ至る までは小さな流れを幾つも越えて行くような感じである。 しばらく行けば、 木道のテラスのようなところへ と出て、ここから大阿原湿原を見渡すことが出来る。 ここで食事をして、あるいは 休憩をする人が、あるいは 大阿原湿原を一周する人、 あるいは私のようにティ沢へ行く人、 来る人と分かれるが、 いずれも気持ちの良いところであることには違いないように感じる。ズミの花が咲いて湿原の雲のようにも感じたが、どうであろうか。さて、木道をテイ沢方面へと行こう。 所々にレンゲツツジが咲き、 白い花びらが尖っている花はツマトリソウであろう。シロバナヘビ イチゴは相変わらず多い感じである。 この大阿原湿原の良いところは、全体がダイナミックな造りになっているところではなかろうか。湿原を半周してテイ沢へと入る。最初は草原を行き、そのうちに 渓流 に沿う道となる。ズダヤクシュを何輪か見る。静謐な苔で覆われた森 である。湿原の水が流れて 渓流 となり、 滝となるところである。丸木橋を渡していないところが二箇所 ぐらいか、 ここは石を伝って渡るが難しいところはあまりないように思うがどうだろう。時にマイズルソウの可愛い 白い小さな花を見る。 そのうちに丸木橋が出てきて、 これは 素直にそこを渡っていこう。 白いのはオサバグサであるが、 これは一箇所 群生地があった、渡りきったところに ラショウモンカズラが咲いている。 これも何輪か見た。丸木橋は数えていないが五か所以上あったと思う。ユキザサも何輪か見た。この花も良いがオサバグサの白い妖精のような存在感が実に捨てがたいものがある。時に渓流を、時に苔なす森を、時に 滝なす流れを、調べを、楽しみながら行けば、あっという間にテイ沢を抜けてしまう 。楽しいところは短いものである。テイ沢では単独の人一人と団体三人の四人と摺れ違っただけである。大体そんなものであろう。 林道の道脇にクリンソウが咲き、 黄色い花はヤマガラシに似ていた気がした。 高座岩の山を左に置いて、 林道にも蝶が多く群れていて、 私が行くと一斉に飛び立つ感じが面白い。 林間の中には レンゲツツジと、渓流にはもちろん クリンソウが咲き、 法華道と交差して、すぐに牧場の入り口となる。 柵を越えてください と書いてあるので、越えれば、牧場の人が来て、今日は放牧しているので気を付けて通って下さいというので、見れば 柵から牛が外に出て、私の行く手の道に牛が群れている。牛は大きいし、 角があるので、 これは怖いものがある。通ろうとすると、 牧場の人がすみませんが、牛が興奮したら大変なので、 この道を避けてくれますかという。 牧場の谷を降りて川を渡って 山を登って向こうに出て、牛を刺激しないようにしてもらえますかというので、しょうがないので谷を降りて小さな川を石伝いに渡ってクリンソウが咲く 天然の人の歩いた跡などないところを適当に登って行って、 目安をつけていったら牛のいない その道に飛び出て、少し行けばレンゲツツジの咲く観音様のいるところを右に見て、 林道の坂道を行けば、マナスル山荘の前に出る。 もう一度、入笠山湿原の中を通って、入笠山の 山野草 公園に行き、ニッコウキスゲをたっぷりと見て、珍しいイチョウランを見て、二時三十分には ゴンドラ駅へと到着し、三時のバスに間に合って、今日は四時間弱の山歩きとなりました。

 ありがとう、入笠山。

 ありがとう、テイ沢。