網木や空に浮かべて比良比叡
ばたばたしてましたが、色々と何とか出来ました。夕方から会合があり、また、明日、よろしくお願いします。
網木や潟より高き湖の波
網木を包み流るる湖の靄
網木や彼岸此岸に戦の碑
網木や水煙立て降りる鳥
銀杏落葉天皇陵へ続く道
自転車を並べて銀杏落葉かな
瓦積み塀へと銀杏落葉かな
銀杏落葉吾が影長く引き摺りぬ
銀杏落葉人にそれぞれある想ひ
うどん屋に置ひてありしはおでん鍋
小上りの二人のまづはおでん皿
おでん鍋悲しきことのなきごとく
単身の三日は続くおでん鍋
おでん鍋侮りがたき味なりぬ
帰り花通じるものに想いひかな
アイフォンでつながる世界帰り花
帰り花珍しくなき失敗談
大輪のただ一輪の帰り花
一枝の満開なりぬ帰り花
牡蠣飯や鈍行でゆく瀬戸内海
厳島背にして牡蠣を剥く女
引き上ぐる天より牡蠣の水飛沫
ひたすらに牡蠣剥く音を運ぶ風
富士山のやうになりたる牡蠣の殻
風垣を連ねて鉄路北へ向く
風垣や遮るもののなき平野
風除の高さ長さや日本海
風除へ灰色の雲より来る
風除を鳴らしてをりぬ海の風