(写真は、クサフジ)
葉桜に抱かれてゐる砂場かな
今日は曇りのち晴れです。馴染みの飲食店がテイクアウトを始めてて、今日の昼も利用しましたが、安くて美味しいです。
天へ伸ぶ薔薇に埋もれてゐる屋敷
洋館のレースの窓の外は薔薇
畑へとつながる路地や揚羽蝶
家族てふ彫像街に夕焼雲
彫刻のある街角を夏袴
ヘリの音くぐもる夏の曇り空
風炉草風のなき日は風起こす
湧ききたる風に目覚めて矢車草
真つすぐな青葉の通りモノレール
噴水の音が奏でてゐる屋上
噴水の飛沫すぐさま風に乗る
水の姿とことん見せてゐる噴水
曇天の日のまぶしきは白日傘
しとやかにしつとり育ち姫空木
石楠花の遥かなる山望みをり
幾重にも噴水映る四方の玻璃
噴水の止みて静かな水面かな
屋上の庭園都忘れかな
道沿ひに「パレード」といふ薔薇咲きぬ
汚れなき野苺の花開き初む
風吹けよもつと吹けよと山つつじ
木道の人を待つかにあやめかな
曇天を呼び寄せてゐる山紫陽花
屋上の庭園スイとあめんぼう
奥多摩の山をそびらに新樹光
森ひとつ盛り上がらせて青葉風
屋上の風宿りたる山法師
溶岩のやうに青葉の森動く