手を合はせ肩寄せ合ひて暖房車
今日が今年最後の中央競馬でした。G1本命サイドですが、なんとか的中しました。
雪富士を車窓へ浮かべ南武線
丹沢を抜きん出てをり雪の富士
冬紅葉日差しに揺るるひとところ
冬菊に真青なる空広ごりぬ
観音の赤き幟や枯木立
かたくなに風やり過ごす枯葉かな
葉牡丹を敷き詰められてゐる花壇
幾分か疲れの見ゆる冬薔薇
生涯の苦楽を伴に葱畑
緑道に白菜の尻無人市
畦道の菜の花明り辿りゆく
枯木立空の深きを鳥の影
水掛けるやうに落葉のプールかな
舞ひあげる落葉を風が押し上ぐる
弾むだけ弾む落葉のプールかな
日差しには影とひかりや冬桜
宿りたるひかり離さぬ冬桜
一輪といふ愛ほしき返り花
彫像の冬日に深む顔の彫
臘梅の勾玉のごと莟かな
臘梅の開き切つたる慎ましさ
臘梅に深くなりたる青き空
多摩川のひかり背にして寒椿
波はみなひかりとなりぬ枯蓮
歳末の今日で仕舞ひの馬券場
雪富士を弓手に府中競馬場