
似てをりし軍用ヘリと寒烏
今日は、人間ドックで、お休みを頂いて、暗くなる前に、運動がてらに散歩して句を頂いたので、こういうことは有難いことである。そのつもりになって歩くと、相通じるところがあり、そのことが有難い。実は、食事前にもう、お酒を頂いて効いているのです。
初空へ夢はこぶかにモノレール
木道を歩みゆく影冬日向
白鷺の影も白鷺冬の渓
青きもの残して冬の土橋かな
忍者かと黒き川面に鴨紛れ
東京に湿原ひとつ鴨の陣
縛られて枯菊風の音立てる
貝塚の坂道ゆかば冬夕焼
姿なく声のみ尖る寒烏
ここもまたシャッター街や寒烏
睦まじく風と寄り添ふ冬木の芽
焚火して白き歯見せてホームレス
木漏れ日を誘ふやうに藪柑子
葉隠れも水面に映り藪柑子
万両へ手の届かざる岸辺かな
白峰もおのが影なす冬夕焼