ファイヤー・ボール・キッド!五味隆典!!Part3 | おおおかのボクシングBLOG

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Krushの山崎秀晃×木村ミノルの余韻が残ってますが、今日は続きを書いてます。



世界最強を決める戦いではない。
大会のメインイベントでもない。

でも!
中蔵隆志は、王者の誇りとして堂々とベルトを巻いて入場してきた!
これぞ、まさに修斗伝承!!

そんな試合がまもなく始まる。
⬇︎です
http://dai.ly/x98ybf

その前に!
この試合の前に雑誌でも、書かれていたが、中蔵隆志の打撃コーチは、あの吉鷹弘!!
photo:01


吉鷹さんといえば、シュートボクシングの中でも、いや!
日本国内格闘家の中でも、怪物級選手との対戦キャリアは群を抜いている選手であった。
ラモン・デッカー!
ロニー・ルイス!(この選手は狂ってた!)
マンソン・ギブソン!
スチュアート・バレンティーニ!
デュラン・グラファンベルフ!
ライアン・シムソン!
イワン・ヒポリット!
あと、大江さんとの試合は感動的だった!

この方は、引退された後も、
格闘技・武道の技術の追求を続けている。
研究家としても、大変興味深い一面を持つ偉大なる格闘家。
そんな吉鷹さんの打撃理論を、もっとも忠実に体現しているのが中蔵だとも言われている話を聞いたりしていた。
だから、不安でしたがなかった。

なにより「五味隆典の打ち終わりに秘策がある」と語っていた部分に不安がよぎっていた。
photo:02


この試合に向けて、五味隆典は、ボディ打ちを相当練習してきたと言う。

どんな勝ち方でもいい!

僕は、辰吉×シリモンコン戦とよく似た不安な気持ちを持ちながら、五味君を見ていた

そして、ゴングが鳴った!

五味はサウスポー、
中蔵はオーソドックスに構え、
photo:03


五味は、リング中央に施された修斗の龍のロゴマークの上を最初に陣取る。
そして、互いにジャブでけん制しあう。
中蔵は、ジャブ・前蹴りを主体にリングの上を回る。
そして、中蔵は右足のインローを放つ。
たしか後日聞いた話では、この一発目のインローを五味君は膝でカットし、相当中蔵の右足にダメージを与えたと聞いた覚えがある。

そして、中蔵が時折距離が詰めて前に出て行くと、斜めの動きのバックステップで五味はパンチを振るう。

その五味隆典の連打に、観客からは歓声や悲鳴が響く。
五味君が、バックステップしながら左から右ボディフックと左ストレートと後続打を振るう姿を見て

「調子がいい!」と僕は感じた。

若干のヒットはあるが、ステップを使い、ロープやコーナーに詰まることは無い。

1Rの中盤に、五味君は中蔵に左のショートのパンチがヒットさせたが、中蔵は手を挙げて効いてないよというアピールをする。

そこから、中蔵はプレッシャーをかけて前に歩む。
五味隆典は、サークリングを行う展開に変わっていく。

そんな流れの中で、中蔵の蹴りからの右のパンチに、五味が右フックがクリーンヒット。
(後続打で、左のアッパーなのかフックと言っていいのか分からないフォローのパンチは当たらなかったが、これがいい)

この五味隆典のコーナーに下がる感じに見えた所に斜めの動きから決めたこのパンチ!
やはり五味は、パッキャオ的な感性豊かな選手だ!
photo:04


ここで一瞬だが、中蔵はぐらつき、左目を気にするような素振りをみせる。(たしか、この一撃で骨折、網膜剥離になったのではなかったか?)
左目をはっきりとつぶってしまう状態になりながら後ずさりしてしまう。
中蔵は、そこからうまく組みつきクリンチワークをしようとするが、組みきれない。
が、中蔵もやはり王者。パンチを返しながら上手く回復を図る。
そして、1Rが終了する。

インターバル中に、吉鷹さんが中蔵にスタンド打撃のアドバイスをジェスチャーを交えてアドバイスしている。

そして、2Rが始まった。

始まってすぐ感じる。お互いに寝技・組み技に持って行く気配が無い!
そして、緊張感あふれる打撃戦が続く。
意地・プライドのぶつかり合い!

中蔵選手は、サウスポーに対する盤石の戦い方の右からの攻撃、
右ミドル、前蹴り、ストレートをもっと使いたかっただろう。
だが、右足が痛めていて、時折前蹴りやインローを放つが、いつもより少ない。
でも、固さはなくなり、動きはスムーズにも見える。

五味君は、スイッチを繰り返すようになっていく。

中蔵は前にプレッシャーをかけたところ、
ヒットはしないが下がりながら五味らしい左フック、右ボディ、左ストレートを振るう。
すこぶるキレがありそうなパンチだ。
これを振るった後に、五味君がプレッシャーをかけて行く展開に変わる。
強気の姿勢で右ボディをヒットさせる。
はっきり言って、五味隆典の右ボディはストマックを狙ってるという打ち方ではない。
でも、一発のダメージがある。
左ボディは肝臓にダメージを与える。肝臓は、一発で効いてしまう部分でもあるんだが、
脾臓打ちは、蓄積させないといけないと聞く。
みぞおちまで響くのだろうか?
分からない。。五味隆典の右ボディの強さが…。

そして五味隆典が、火を吹く!!
左ストレートからの右ボディを的確に当て
左、右アッパー、左!!

これで中蔵は下がる!
サウスポーからの右ボディ、左ストレートを振るいながら、五味隆典のスイッチ!!

オーソドックスからの右アッパー!左フック、右フックの3連打でついに中蔵をダウンし、コーナーに吹っ飛んだ!!

そこから、詰めの早い五味のパウンドのラッシュでレフェリーストップ!!

会場が大歓声に包まれる中、五味はマウスピースをリングに叩きつけながら、コーナーに向かってダッシュ!
そして、いつものように登って雄叫び!
photo:05


こんなに心から満面の笑顔でコーナーに昇っている五味隆典を見るのは、いつ以来だろう…。
photo:06


僕が試合前に心配していた結果には、ならなかった。
あの辰吉がシリモンコンに不死鳥のごとく蘇り、勝利したあの日と同じ結果だった。

明日に続きます。