※ ネットからお借りしました。

  ヨハネス・ブラームス

 

ワタシにとってはちょっと珍しい
ヴァイオリンの音楽ネタです。

もともとピアノ弾きだったので、
どうしてもピアノ関連のネタが
多くなってしまうのですが、

かれこれ15年ほど前に縁があったのが
ブラームスがその生涯で残した、
3曲のヴァイオリン・ソナタです。

実は4曲存在したそうですが、
自己批判がことのほか厳しかった
ブラームス自身によって
4曲目は破棄されたそうです。

ブラームスをピアノの視線で見ると、

ピアノ独奏曲もそうですが
2曲残されている
ピアノ協奏曲にしても、
あるいは声楽曲の伴奏にしても、

その完成度の高さは勿論なのですが、
とにかく音が分厚いというのが
ブラームス・サウンド。

天才の作品には
その独特のサウンドがあると言ったのは
アメリカの名指揮者
レナード・バーンスタインですが、
ブラームスも然り。

鍵盤音楽の父といわれている
ドメニコ・スカルラッティの
指先だけで弾くという技術が
完成されていないと
到底太刀打ちできない
ラフマニノフのピアノ協奏曲のような
技巧を駆使し尽くした、
弾き手にとっては
歯の根が痛くなりそうな部分は
見当たらないのです。

あるいは、どこまで変奏をすれば
気がすむのだと言いたくなるほどに
ブリリアントな部分を使いまくった
ショパンとも違うのです。

むしろ、師匠であった
シューマンの影響が強く、
論理的に作られていて、
骨太な特徴を持っています。

 

手元にある音源は、
ヴァイオリンを
イツァーク・パールマンが
ピアノを
アシュケナージが演奏するCDと

ヴァイオリンを
ヘンリク・シェリングが、
ピアノを
アルトゥール・ルービンシュタインが
演奏するCDです。

こんなことを言うと

お叱りを受けそうですが、

若き日のアシュケナージさんは
ラフマニノフの
ピアノ協奏曲第3番の第3楽章の
最終部分で手抜きをしているし、

壮年期に入った
ルービンシュタインさんも、
ラフマニノフの
ピアノ協奏曲第2番の
第3楽章のやはり最終部分で
手を抜いていて、

「ここまで来て、それをするのん?」
と、思わず突っ込みたくなるような
残念な部分があるのですけれど、

このブラームスの
ヴァイオリン・ソナタについては
両者ともに

「とても真面目に」演奏しています。


第1番は
しっとりとした雰囲気で始まり、
第2番は
ほっこりとさせるような冒頭部が
特徴ですが、

第1番と第2番が3楽章形式で
第3番は4楽章形式なのに、
最も短いのが第3番であり、

ブラームスの身辺で起きた
様々な事情もあるのですが、
作曲期間がいちばん長いのも
第3番なのです。

しかも第3番は出始めから
意味ありげで
ミステリアスな雰囲気を帯びていて、
ブラームス自身の中にある
もやもやとした感情を
第4楽章で一気に爆発させることで
解決に導いているところなんぞは
ブラームスの潔さを感じさせられます。

ブラームスに対するワタシの印象は
初めて彼の曲に接した音大生の時から
あまり変わっていません。

一言ですませるなら
浪花節を地でいくような感じ、
でしょうか?



※ ネットからお借りしました。

 

いつの日か
ブログでも書こうと思いながら、
まあ、あまりにも有名なお話なので、
どうやって書くべきかという悩みを
言い訳にして
書けずに(書かずに?)

いるのですけれど、

精神を重く病んだ末に世を去った

師匠アレクサンダー・シューマンへの

敬愛と恩義や
夫アレクサンダーと

かなり年の差があった

未亡人クララへの純愛とか、

師の死から陰ひなたの区別なく
残されたシューマンの一家を
支え続けた話、

クララ・シューマンとの
死別の際の話など、

話題が豊富で
枚挙にいとまがないのです。

自己に対して客観的で厳しく、
温厚で繊細な部分と
偏屈でありながら、
顔見知りの人には
驚くようないたずらをするという
茶目っ気たっぷりな部分とが
複雑に絡み合った人物像が
そのまま作品に現れていますね。

もう何度も聴いている曲なので、
楽譜のイメージは出来ていましたが、
今回改めて取り寄せて、
じっくりと観てみると、
ブラームスその人が
目の前に現れたような印象を
受けました。

装飾音がほとんどなく、

「そんなちょこまかした飾りは
 この私にはお呼びではないのだよ。」

という声が聞こえてきそうなくらい、
そういう意味で、

ヴァイオリンについても

ピアノについても
本当に潔い楽譜なのです。



ヴァイオリン・ソナタ第3番

第3楽章の冒頭部分(全音楽譜出版社版)

ヘンレ版が

欲しかったのですが予算が・・・(大汗)滝汗

 

モーツァルトと同様に
CDというリアル音源なしに
脳裏に留めた音源のみで
音楽脳トレの世界に
身も心も託してみたくなる作品です。

 

 

 

 

 

 

 

ところで・・・

本を出版させていただきました。

 

画像をクリック(タップ)すると

Amazonサイトに飛びます。

 

 

お子様の教育に関するご相談を

受け付けています。

 

 

 

※小冊子「国語の隙間」・

「ニュースレター」・

国語読解のニュースレター」を

プレゼント中です。

 

ZOOM遠隔授業のご相談も、どうぞ。

 

気になる親御様は、今すぐ、

下の塾のバナーを

クリック(タップ)なさってください。