少し前に「暗号」という記事を書いた。義母のLINEの文が分かりにくく、まるで暗号のようだという内容だ。その続編を書こうと思う。
 
まず初級編。
誤字、脱字はあるが全然問題なく、内容はよくわかるというもの。
 
『今日はお仕事大変ですよ、無理しないで頑張って!(娘)の動画いつも有り難う御座いま又宜しくね、お礼のメール遅くなってすみません。凄く嬉しく見てます!(娘)の成長早いね。』
 
『ごめんなさい!少し文章変だけど間違えました。分かりますか?』
 
全然分かる。多少の脱字はあるが、変などと気にする必要もない。強いて言えば書き出しは、お仕事大変です「ね」だと思うが、それにしても何の問題もない。
 
中級編。
ほぼ、内容は分かるが大切なことが読み取れないというもの。
 
『(僕)さんはか忙しいのに本当すみません、(娘)は元気で良く言うこと聞きます。可哀想なくらいですね。可愛いね❗️頑張って出来る事は愛情注ぎます❗️宜しく!(妻)の分までね。本当に(娘)は可愛いね!パパは大好きのようだからね❗️毎日(娘)との会話です!』
 
→お義母さんこそ娘の世話をありがとうございますと返した。
 
『そんな事いいんですよ!ママ分まで私が出来る事はしてあげないと、(娘)が元気で学校へ行ってほしくて可愛いね。最近は凄く分かります!パパはお仕事大変だからねと言ってありますので、宜しく家にいるときパパといろいろ話出来る事が嬉しそうです。私もなるべく話は聞きますからね。』
 
怒涛のように押し寄せる情報の圧力を感じるが、内容はほぼ分かる。
 
が実は、この2つのLINE文のキモに当たるのは、それぞれの最後に出てくる「娘との会話」のことなのだ。
 
妻が病気で会話ができないために娘がつらいだろうと案じていて、だから僕に、たくさん会話をしてあげて欲しいと言ってくださっている。また、義母の方も娘との会話にできるだけ答えるよう心掛けていると言い添えられており、とても有り難い。
 
温かい内容であり、感謝しかないが、いかんせん余分な情報が多すぎて主題が行間に隠れてしまっている。普段、話している内容から、多分そこが主題だろうと類推し、そのつもりで読み返すと大体わかるという感じだ。
 
そして上級編。
妻が下痢になり、職場にいる僕に連絡があったときのやり取り。
 
『おはようございます!(妻)が下痢らしく止まらない?薬は?』
 
→薬の場所を説明した
 
『お疲れ様です!すみません仕事中で薬飲ませたが止まらないと言うから電話入れたら白湯をいろうに入れて下さい。との連絡で薬は1日に一回らしく?白湯飲ませてから?分からないが大丈夫のようでした。あまり私には言わないから分からないままです!すみません?首傾げるだけです!(娘)は元気だから、何かあったら連絡するように(妻)には言ってね。帰って来ました。今の所連絡ないから大丈夫だと思います』
 
カオスである。最後に大丈夫とあるから大丈夫なのだろうが、胃ろうから入れたのは薬なのか白湯なのか、下痢は治まったのかどうなのか、2、3度読んでも分からない。前回の「暗号」の記事と同じで、このクラスになると暗号である。
 
ところで、何故こんな記事をまた書いたかと言うと、この週末に、娘がばあちゃんのLINE文に大ウケしたからだ。
 
僕が土曜日に、「うわーばあちゃんのLINE分からんなぁ」とつぶやいたのを娘が聞いていて、読ませて読ませてといい、読ませると爆笑し、もっともっとと言ってくるので、遡ってあれこれ読ませた。
 
「が」が抜けてるとか、句読点がおかしいとか、まさに今学校で習っていることに引っかかるので、面白くて仕方ないらしい。カオスな文は、本当に大ウケで、娘がこの話題でここまで笑うとは想像もしなかった。
 
昨晩、寝る前に、ママの病気のことを考えると心配になると娘が言ってきた。
 
「だから、ばあちゃんのLINEで笑いたい」
 
そう言うので、それからしばらくLINE文を読んで笑った。お義母さんには大変申し訳ないが、いろいろな意味で本当に有り難いと思っている。
 
娘が、ばあちゃん本人に、LINE文が面白いことを話したいと言うので、それはダメ、絶対と言っている。なんで?と聞くので、それはああでこうでと説明するが、娘にとってはカオスのようでなかなか伝わらず困っている。