僕の職場には、お盆休みというものが特になく、先週一週間も、カレンダー通り普通に出勤した。

お盆休みのような特別感はなかったが、とは言え、色々な出来事があった一週間だった。

12日の振替休日には、妻の友達が2人、わが家を訪ねてくださった。正月にもお会いした2人で、とても有り難く、妻も僕も楽しく過ごさせてもらった。

その夜から、実家の僕の母が、5泊も娘をあずかってくれた。おかげでしばらくの間、育児から解放され、妻と二人だけで過ごすことができた。

そして一昨日の17日、4ヶ月も待った新車がようやく納車された。以前も一度書いた、福祉車両のトヨタ・シエンタだ。

そんなあれこれあった一週間のなかで、ちょっとだけ印象に残ったことがある。

CS放送で、2003年放送の唐沢寿明版「白い巨塔」を 一挙放送していて、最終回あたりを妻と一緒に観たことだ。

2003年は、妻と知り合った年だ。もともとテレビドラマなんてものを、ほぼ観ない僕だったが、勧められて観たこれは、さすがに面白かった。

いま観返しても当然面白い。観ていると、本放送当時、妻のアパートと自分のアパートを車で頻繁に往復していたことを、つい思い出してしまう。

今回、印象に残ったのはラスト付近のくだりだ。

主人公財前教授は、肺がんで亡くなる設定になっている。

以前観たときには全く気にならなかったが、Co2  60%、自発呼吸は困難と告げられる。本人が意識混濁した状態の中で、

「挿管しますか?」

と医師が問う。
それに答えて家族が、

「挿管すると喋れなくなるんでしょう、そんな生き方は望まない人です。」

と拒否する。

観ていて思わず、あ、と思った。
が、妻とそれ以上特に、何も話さなかった。

テレビで、病気のことや障がいのことを放送しているのを目にしたとき、抱く印象がずいぶん変わった。いかに以前、それらを深く気に留めていなかったかが分かる。

この先も気持ちはあれこれと変化していくのだろうか。

きっかけがあると、つい過去や未来を思ってしまう。