5月18日

専務と私とグリヴレの主とでnononaさんに参集。

事前に届けられたワインが只事じゃないと、数日前から地元勢はザワついていました(笑)

 

Champagne Brut Reims N.V.(Louis Roederer)

 

 

 

乾杯の泡が、こちらのマグナム。

非常にシンプルなエチケット。べっ甲飴色に染まりし液体を恐る恐る口に含んでみると、当然の事ながら泡は消え失せているものの、先ずは全然飲めることを確認。もう一口クイッと流し込むと、このワインがまだ生き生きとしている事を認識。でもってマグナムなもので遠慮なくお代わりしていると、グラスの中でどんどん美味しくなっていく。

ググってみると、1940年代~1970年代の間には、このエチケットが存在していた模様。ヴィンテージ物だと左下に赤字で年号が入っていた。とにかくワインのコンデイションが良い。その生命力に畏敬の念を抱きつつ、ちゃんと空気に触れて旨味が醸成されてお料理ともマリアージュする、これだけの年月を経てワインとしての使命を当たり前に果たしている事に驚きます。途中から思わず「うんめぇー!」という感想が何度も口をついて出てしまいました。

 

 

 

マリアージュ度120%の鰹!

 

 

Morey-St-Denis 1er Cru Les Chaffots

リニエの80年代って、あまり飲んだ覚えがない。ロマン以前の、ユベール爺さんが若かりし頃の作品。これが往年の(というか今も現役ですが)リニエ節を連想させてくれる綺麗な熟し具合。蔵出し?と思わせるような良コンディション。

 

 

 

 

Pommard 1er Cru Les Jarollieres 1994(La Pousse d'Or)

リニエとほぼ同時に開けたこちらのワイン。最初の内こそ94年というオフなヴィンテージらしい、かつコート・ド・ボーヌらしい垢抜けない印象でしたが、これまたどんどん良くなった。スタートこそリニエのモレに水をあけられていましたが、時間と共に追いついて、最後は競り勝ってしまうかと思われた。

プスドールさん、改めてネットで価格を調べてみると、このワイン高騰の時代にとっても魅力的なお値段。あと20歳若かったら、ポマールやヴォルネイの1erでも買ってセラーに放り込んでおくところなんだけどなぁ。

 

 

 

 

 

Chevalier Montrachet 2000(Leflaive)

私が持ち込んだワイン。手前味噌ですが、シュバリエの本領を発揮しまくってくれた。ミネラル感と凄みある硬質な旨味の塊。まだまだ若いけれど、今飲んで十分に神々しさも感じ取れた。

 

 

 

 

 

 

Corton-Clos-du-Roi 1959(Antoine Clavelier)

 

 

こちらも、この日の参加者全員が生まれる前に醸造されたワイン。そしてまたまた出ました、奇跡のようなコンディション。只々クリーンでいて、たおやか。Dr. バロレやグリヴレといった伝説的ワインと比べても遜色のない、その天寿を全うしているかのような液体。ワインという飲み物が最後に迎える熟成の極みを、このワインはいつから湛えていて、いつまで継続できるのか。興味が尽きません。

 

 

 

鱧はnononaさんの名物です

 

 

Morey-Saint-Denis Clos de la Boussiere 2004(G.Roumier)

ハーフボトルのブシエールは2004年という妖艶で短命気味なヴィンテージにおいて健やかさを維持。

 

 

たっぷりのキャベツと共に供された

 

特大のアジフライ

 

 

 

Chambolle Musigny 2021(J-F.Mugnier)

本日の会をクールダウンするが如く、時計の針を令和に戻そうと開けられたかのような最後の1本。値段爆上がりなのも判る美味しさ。

 

 

メチャ美味しくて貪り食ったのに、何が挟まっていたのか思い出せない・・・

 

 

 

 

 

かつての西麻布ラ・シュエット状態と化した、この日のnononaさん。バッカスに愛されしワイン・ラバーの恐るべきコレクションのご相伴に再び与ることが出来ました。あーなんという幸せ。

 

そしてこの日のラインナップを盛り上げてくれたnononaさんのお料理の数々。こんな少人数でも週末の稼ぎ時でも貸し切りにして下さる店主の男気と、ワインのアテとしても凄みを増しているお皿達。

全てに感謝の夜となりました。ご馳走様でした!

 

1本足りない・・・

昭和が3本(S15~24年、S34年、S61年)、平成が3本、令和が1本

本日の銘酒の数々を、迂闊にも最初から最後まで水分補給せずに堪能していたら、最後の方で目が回ってきて急遽店外へ。平塚駅に続く大通りの脇でしばし夜空を見上げる事に(周囲を捜索した店主に無事救出されました)。