ジェームス生誕93周年 | Whistle Stop Cafe Ⅱ

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Les Aventuriers Deuxième étape


        Dennis Stock ; phote


1955年に自動車事故で亡くなった、ジェームス・ディーン。
時代が彼を連れて来たといってもいい。
現代に生きていたらと想像もするが、やはり
ジェームス・ディーンはあの時代で純粋を封印した鬱屈とシニカルさは
青春の蹉跌そのものだ。

 


今日はジェームス・ディーンの生誕93年目。
当たり前だが生きていたら93歳の老人だ。

デニスストックの撮った1枚の写真。
時間の止まったあの有名な写真の中に
彼は生きているのか。

 


私の好きな谷川俊太郎が彼についてのとても
素晴らしい詩を書いている。

奇しくもでもある。
ジェームス・ディーンと谷川俊太郎は
同じ1931年の生まれ。(昭和6年生まれ)

 


ジェームス・ディーンに
                                                    谷川俊太郎

 

追憶の中に走りきった若いけもの
地の下の錆びないナイフの輝き
血とまじりあってしまった歌
私のなかの年をとらない私
きみよ

今日も青空にきみがいる
あの優しい放心の目差しで
今日も人ごみにきみがいる
あのくらい反抗の身ぶりで
時間委刻まれた一行の詩のように

そひて私たちの生きているのは
果たされなかったきみの未来
自身の祭壇に自らをいけとして
きみが証ししようと望んだもの
今もなおそれを求めて