訃報 シドニーポワチエ氏 | Whistle Stop Cafe Ⅱ

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Les Aventuriers Deuxième étape



ジョアンナを語る際には、我らの永遠の女神をかっさらっていった
憎き男なるイメージを持たれてしまう。
「あいつ」「あの男」だの恋敵のように
くさしてしまった事には、半分ジョークとはいえ、けっして他意はない。
この忸怩たる蹉跌はレティシアファンとしては
共有する特有の感情だ。

シドニーポワチエ氏の訃報を聞き
いまでもそうした”過去”を引き合いに出し
無視するほど、人としてそんな狭量ではない。

俳優としても人間としても、この方の社会活動やにじみ出る人間性への
敬意を表していた事は間違いない。

 

「夜の大捜査線」は彼の役者としての金字塔的な作品で、
人種差別の象徴のようなあの大スターでもあるロッドスタイガーを
相手にきわめて真摯に人間と人間の心の底からのぶつかり合いを
演じきった役者としての演技は、いつまでも忘れられない名作にして衝撃的なものだ。

 

黒人俳優が市民権を得たのはこの作品と、彼の真摯な役への向き合い方や

その彼の誠実な生きざまがきっかけだと思っている。

 

 


長年、彼女の伴侶として、よくぞ最後まで彼女を見守って下さった。
感謝である。
そうした意味では、ジョアンナFCとしても哀悼の言葉を送らせて頂きたい。
一人になってしまう彼女だが、わららが彼女を見守っていきたい。
レティシアに何かあれば、いつだってロスでもどこでも飛んでやる。

だから安心して頂きたい。

 

94歳
心よりご冥福をお祈りいたします