3月のちょうどこの季節になると、この口紅のCMと歌を思い出す。
どうみたって、ミュージカルのマイフェアレディを意識したというより
そのまんまで少し弄った程度という商品名と曲名だが、CMの出来はすこぶる良い。
小林麻美というこのモデルは、猫科かお月さんか知らないが、
当時歯磨きのメーカーのCMでデビューした。
何という商品のCMだったろう、映像だけは今でも良く覚えているし
当時、あれは誰だと、学校でも話題になっていた。
ませた、悪ガ○共だったのだ。
何という商品のCMだったろう、映像だけは今でも良く覚えているし
当時、あれは誰だと、学校でも話題になっていた。
ませた、悪ガ○共だったのだ。
あれから何年か後、春になると化粧品会社の
爽やかで何となくうきうきするようなCMが始まる。
スポンサーが金に糸目をつけない時代でもあったが、
この頃からバブルに至るまで、広告代理店もパブリッシャーもアクセル全開で
傑作CMを世に送り出してきている。
又、低予算のものであっても、それなりの質の維持と志は高みを目指して
いた。そんな良質なCMが花開いていく頃である。
いた。そんな良質なCMが花開いていく頃である。
音楽担当は尾崎亜美。
鼻にかかったチャーミングな声で、このCMの為に書き下ろしたのだろうが
映像と楽想、音はぴたりと符合している。このCMの一瞬の為にある事がわかる。
鼻にかかったチャーミングな声で、このCMの為に書き下ろしたのだろうが
映像と楽想、音はぴたりと符合している。このCMの一瞬の為にある事がわかる。
春という単語を入れず春を歌うというのは、ソングライターとして一級の証しである。
『あ 気持ちが動いてる』という詞で、来る春を描く尾崎亜美の上手さが光る。
そして後年に、スクラップブックに綴じておいた映像と音を
ある日偶然開いてみたら、あの時の空気の臭いまでが一瞬よぎる。
そんな楽しい、かつての日の早春なCMだ。