ご無沙汰しておりました。予定通りガンセンターでの治療を受
け帰還しました。病院に駆け込んだ時は腫瘍で腹部が腫れて危
機的状況でありましたので治験の検査を受けながら新薬の投与
をするという異例の処置で腫瘍をはじめ腫れが小さくなりこの
まま消滅するかと思われましたが、長い間、幾多の化学療法を
かいくぐてきた強敵だけに簡単には成果をみるに至らず今日か

らは自宅にて新薬を服用して定期的に腫瘍の動静を外来で診て
頂きその状況に応じて処置をしていくという作戦で対処するこ
とになりました。それにしても医学の世界の進歩は凄いと思い
ますよ。私は今までの化学療法で私自身の心身もかなりダメー
ジを受けると覚悟して行ったのですが入院当初、腫瘍が暴れ出
したこともあって免疫力が低下していたのですが新薬による、

治療では日が経つごとに体力つまり免疫力が正常値に戻り医師
の言では腫瘍だけを兵糧責めで劣化させ最終的には腫瘍だけを
消滅させるという数か月前までは考えられない夢のような新薬
を国内では初めて6施設で、当ガンセンターでの治験は私とも
うひとかたが人体実験に応募して治験を受けているという内容
の治療を続行中ということなんです。前の病院でも寝言みたい

に”治験はないでしょうか”と訊ねていたのですが年齢的もあ
って、ムリな話ですと言われて、推薦を受けていたホスピス病
院にコンタクトするかと思っていた矢先に”あなたの症状にぴ
ったりの治験があります、話だけでも聞きますか”という天の
声に導かれて、このような夢のような治験に応募させて頂き、
我が身の強運と先生方のご配慮にひれ伏しています。

 強運は必死さが周囲に伝わりなんとかしてやろうという
 気運の巡り合わせではないかと思います。ぐっさんハイ 

 

主治医のDVDと紹介状を握り締めてOOセンターに伺いま
した。ガンだけの病院ですから整然としています。受付で制
服を着たお嬢さんの案内で診察券と問診票を受け取って所定
の事項に書き込んで待機していましたら、ほどなく呼ばれ診
察室にはいりましたら小柄な先生が我々を向かい入れて”O
O先生から、あなたを推薦したいと連絡がありました、それ

ではどんなことでお協力いただけるのか説明します”と前置
きがあって実施内容の説明に入りました。つまり治験とは市
販されるまえに病状に該当する患者に新薬を投与して、その
効果や安全性を確認することなんですが私が受療する新薬は
昨年3月30日時点で210名の患者さんが海外で臨床試験
新薬の投与を受け、日本では私どもをはじめ6施設の約18

名の患者さんが参加される予定です。OOセンターでは2名
の方にお願いしています。なにしろ新薬ですから、なにかあ
っては通院では対応処置が遅れますから1ヶ月間は入院して
いただきます。応援団であるはずのかみさんの無表情とは反
対に私は天にも昇る心地で聞きながら”お願いします”を連
発していました。なにしろ新薬に関することですから入院費

のベット代や食事代はご負担していただきますが薬代とか交
通費の一部は製薬会社が負担するという点も天にも昇る気持
ちが倍増しました。それにしても運が強いというか、冷たい
人だと誤解していた先生が老兵の私を推薦していただいたと
いう気持ちが説明の最中、嬉しさがこみあげてきました。さ
て入院してからどんなハプニングが待ち構えているのかハラ
ハラドキドキしながら体験した駄文を出前させていただきま
~す。

  もうだめかと思った命を 思いがけない幸運を
  絶対生かすぞ! ツキも身の内 ぐっさんハイ

 

健康な方には無縁のお話です。私は複数回、化学療法を受療
してリンパ腫(腫瘍)が残った状態で治療打ち切りになりま
した。つまりこれ以上化学療法を続けても今の抗がん剤では
退治出来ないばかりか幾多の抗がん剤に打ち勝った腫瘍が、
悪質化して、すぐにでも再発する恐れがあると担当医に宣告
されたのです。ですから身の回りの整理やホスピスなど再発

に備えた動きをするように助言を受け、日々再発の恐怖に怯
えながら暮らしていました。それでも担当医の懸命な延命策
と老兵の努力?と相まって半年経過しても生き永らえており
ます。月イチで病院に出頭して検査を受け、受診後寝言みた
いに”治験はまだありませんか?”と訊ね医師から判で押し
たように”ありません、それに、ぐっさんは年ですから期待

しないでください”と冷たく突き放されていました。紹介状
のホスピスケアにそろそろ挨拶に出向かないといけないなと
思ったある日、家内のスマホに電話が入りました。改まった
口調になり”主人に替わります”とスマホを突き出し”OO
先生からよ”と囁きます。緊張が全身に走りました。話の内
容は”ウチではまだですがOOセンターであなたに合いそう

な治験が行われます。話だけでも聞きに行きませんか”とい
う夢のような話でした。正座した私は”ありがとうございま
す!ぜひ伺います!”と裏声で返事をしました。すると先生
は間髪入れず”それでは紹介状と病症のDVDを作成します
から取りに来てください”という飛び上がるようなお話でし
た。日頃から最悪の話しかしない先生だと思っていたのです
が、とんでもない思い違いをしていました

  ひとは外見だけで判断しちゃあダメよ 樹木希林
           御尤も 代読 ぐっさんハイ