健康な方には無縁のお話です。私は複数回、化学療法を受療
してリンパ腫(腫瘍)が残った状態で治療打ち切りになりま
した。つまりこれ以上化学療法を続けても今の抗がん剤では
退治出来ないばかりか幾多の抗がん剤に打ち勝った腫瘍が、
悪質化して、すぐにでも再発する恐れがあると担当医に宣告
されたのです。ですから身の回りの整理やホスピスなど再発

に備えた動きをするように助言を受け、日々再発の恐怖に怯
えながら暮らしていました。それでも担当医の懸命な延命策
と老兵の努力?と相まって半年経過しても生き永らえており
ます。月イチで病院に出頭して検査を受け、受診後寝言みた
いに”治験はまだありませんか?”と訊ね医師から判で押し
たように”ありません、それに、ぐっさんは年ですから期待

しないでください”と冷たく突き放されていました。紹介状
のホスピスケアにそろそろ挨拶に出向かないといけないなと
思ったある日、家内のスマホに電話が入りました。改まった
口調になり”主人に替わります”とスマホを突き出し”OO
先生からよ”と囁きます。緊張が全身に走りました。話の内
容は”ウチではまだですがOOセンターであなたに合いそう

な治験が行われます。話だけでも聞きに行きませんか”とい
う夢のような話でした。正座した私は”ありがとうございま
す!ぜひ伺います!”と裏声で返事をしました。すると先生
は間髪入れず”それでは紹介状と病症のDVDを作成します
から取りに来てください”という飛び上がるようなお話でし
た。日頃から最悪の話しかしない先生だと思っていたのです
が、とんでもない思い違いをしていました

  ひとは外見だけで判断しちゃあダメよ 樹木希林
           御尤も 代読 ぐっさんハイ