学生時代では、勉強ができることが求められる。
しかし、社会人にでもなれば、それだけではないことは経験上わかってくる。
では、何が求められるのか?
仕事柄、個人のお客さんからよくこんなことを言われる。
「こんなことも知らねえのか、と思われるのが恥ずかしくて・・・。」
自分はたまたま、今の仕事に就き、専門の知識や経験などはあるかもしれない。
でも、立場を逆にしたら、そのお客さんのもっている知識、経験は自分にはない。
こんなことも知らねえのかと思われるようなことを自分は知らない。
また、こんなこともできねえのかと思われるようなことも自分はできない。
自分が知らないこと、できないことで周りに助けられ、自分ができること、知っていることで周りに貢献していく。
これが、相互扶助という仕事の実相。
言い換えれば、心の資質をどう育むのか?
謙遜や感謝の心といった観念を仕事を通し、立体的なものとして落とし込んでいくことが、仕事ができるよりもはるかに重要だ。
頭がいい、頭が悪い、あるいは仕事ができる、できないといった二元論的発想が、いかに貧困なことか。
このことを重々認識できなければ、「いい仕事」などできるわけがない。
信用は、人間性を育むことで蓄積される。
利益はその副産物。
渇いた計算で利益を考えないほうがいい。