仕事は効率だよね。
若者同士のそんな立ち話を聞いた。
あたりまえのように携帯、スマホがあり、好きな時に動画が見られるサービスがある。
自分が若い頃に比べると圧倒的に便利になり、効率的な世の中になった。
ワークライフバランスなんて言葉もよく耳にするし、女は結婚して家庭に入るなんて考えも時代に合わない。
もちろん、仕事以外にも生きがいや愉しみを見つけること自体、悪いことではない。
でも、僕は仕事を軸に生きることが最も幸福なことだと考えている。
どんなに効率的に仕事を進めても、効率化した分だけ他の仕事をしていきたい。
なぜなら、仕事は効率ではなく、思いだからだ。
仏教には布施という言葉がある。
一般的には、お金を与えるという意味合いが強いようだが、本来的にはもっと広い概念だ。
笑顔、元気づける言葉なんかも布施だし、仕事で世の中に貢献することも立派な布施だ。
本来、布施という概念の中には効率化もへったくれもない。
個人事業主、会社の経営者には、労働基準法など適用されない。
ということは、好きに仕事(布施)をしていいということになる。
サービス残業なるものが悪者扱いされるが、本当の真心からサービス(布施)が、力をつけてくれると自分は体感している。
仕事の実力が増すほど、その仕事はますます苦難と共に喜びをもたらしてくれる。
ここに僕は本当の幸福を見出したい。
サービス(布施)が嫌いならば、絶対に独立なんてしちゃいけない。
そこに効率第一なんて概念を持ち込んでしまえば、燃えようとしている心に冷や水をぶっかける結果になる。
効率化という流れに抗うことで本質が見えてくる。
自分のような凡人が効率、時短なんて言葉に流されれば、起業したってうまくいくわけない。
やはり、効率よりも勤勉(布施)が日本人には似合う。