公務員の倫理観。 | 公務員ってこんなもん。

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ある地方公務員の日常。
仕事もプライベートも、日記を通して公務員の実際をつづります。
なぞの職業「公務員」もこれで完璧?

これを書くと

見る人が見るとわがまちが特定できてしまいますが

それでも思うこと、言いたいことがあるのであえて記事にしたいと思います。


先日、わがまちの職員が、逮捕されるという出来事がありました。

逮捕された理由は、「ゴミの不法投棄」

その逮捕された職員さんが勤める職場は、環境対策を行っている部署でした。

私は、その職員さんとは面識がないんですが

新聞報道によると、その職員さんは、「不法投棄防止の指導」などを担当していたとのこと。

それなのに、自分が不法投棄で逮捕されるという事態に、「倫理観」ということをとても考えました。


私たち公務員は、当然、一般の方よりも高い倫理観が求められます。

それは何より、私たちの仕事は「法に基づいて」行われるからです。

法に基づいて仕事をする人間が、率先して法を犯せば、法を守る人がいなくなります。

だから、私たちは決して、法を犯してはならないんです。

私たち公務員が方を犯せば、それは行政全体に対する、国民の信頼を裏切ることとなり、信用を失うこととなるからです。

でも、現実に公務員による違法行為や、不祥事は世の中に後をたちません。

なぜでしょうか。

今回のこの職員さんも、深く考えずに「つい」してしまったことなのかもしれません。

でも、私が日ごろ感じるのは

最近、まわりの職員さんたちでも、「とりあえず仕事が回れば」「法律に基づかなくても」いいというような印象を受けることが多いように思います。

これまでにも何度か、明らかな違法行為を、直前で止めたことがありました。

先日も、総務の担当の人と話をする機会があり、「最近、職員のコンプライアンス意識が低下している」という話を聞きました。

それは、職員個々の遵法意識の違いでしょうか。

いや、きっとそれは、地方財政の問題と切り離して考えられないんだと思います。

地方財政が厳しくなり、人件費削減のため、各自治体はどんどん職員数を削減しています。

その結果、当然一人ひとりの負担は増え、逆に法律を勉強したり、法律の適否を読み解いたりする時間が削られていってます。

職員にとっての価値観が、「適法か否か」ではなく、「仕事が進むか進まないか」に変わってきていると言い換えてもいいかもしれません。

そして、給与は十分な説明なく削減され、職員のモチベーションの低下も、そういったことに拍車をかけることになります。

こんな些細なところにも、地方行政の崩壊が現れ始めていることに、とても強い危機感を感じます。

いつか、更なる倫理観の低下によって、住民の生命に関わる問題すら、安易に判断されるのではないか、そう思えてなりません。

そうならないために、私たち公務員は

国民の生命と財産を守っていることを

この国を支え、未来を作ることを誇りに

高いモチベーションと、高い倫理観を持って

仕事をしていかなくてはいけないと思います。

少なくとも、私はそうありたいです。

なんて、話を大きくしすぎかも。。。ですけどね。