グワィニャオン第40回記念公演
「Dear...私様」
無事終演いたしました。
連日沢山のお客様にご来場いただき毎ステージ満席の中公演が打てたこと本当に嬉しく感じております。
心より感謝申し上げます。ご観劇誠にありがとうございました。
「Dear...私様」という作品は2006年に初演をし、短縮版の番外編、2014年の三団体コラボ版と上演を重ねてきた、
グワィの代表作の一本であり、私自身とっても思い入れのある作品です。
グワィは第何回公演とカウントをあまり表記しないのですが、去年の「六月の斬る」を終えて、ふと公演回数を数えたら、
次回がちょうど40回目に当たることに気づき、記念作をやりたいなぁと思い本作の上演となりました。
ただの再演ではなく集大成的な完全版にしたいと思い、オリジナルと新しいアプローチの融合を考え、去年の暮れから
まずキャスティングから進行させフルリメイクという形で作り直しをしました。
愛すべ伸郎おじさん!久々の復活です!
ちょっと出てはなんかやって引っ込んでいくお気楽な役。実に楽しくやらせてもらいました!
カラオケに行けばいいものを、劇中で気持ち良く歌わせてもらっちゃいましたし(;'∀')
首から下げているカメラは本当に古いフィルムカメラで、実はすごく重いのです。首が疲れた。昔のカメラは重かったんだな~
初演からずっとやりたかったのですが実現出来なかったことが二つあります。
まずは八王子帝音伝説を映像で作ることでした。
過去のバージョンでは役者が舞台上で表現していたのですが、今回、キャストと映像スタッフの田中さんのご尽力により、
映像制作がようやく実現しました。
この伝説映像を劇中に上映することは初演からの夢でした。本当に感謝です!
そしてもう一つが、少年秀生の憧れのヒーローを登場させることでした。
万引きした少年秀生がふと見上げると、向こうからはそのヒーローがじっとこっちを見ている。
少年はヒーローの前ではウソをつけず、「ごめんなさい」と正直に謝る。
この万引きの場面は好きなシーンの一つなのですが、ヒーローがじっと立っていることでより意味深いものになりました。
ヒーローの中に入っていたのは本当の父親、忘れん棒役の宮崎くんです。
これは、父親とヒーロー像が重なっているという子供の思いでもあります。
真っ黒な人達があのお面を被っているのは、存在を完全に消したくない思いが、
大好きなヒーローの面を被せているのです。
それは最初に真っ黒になった本当の両親への執着心でもあり、
仮面さえ取れれば、そこには覚えている顔が現れるのです!
暴走族の中で、初演、コラボ版と大きく違うのは立川の族です。
コラボ版はレディースでしたからね。(#^^#)
族名も今回は立川武琉独愚(ブルドッグ)です。ちなみに過去は立川維鳳神(いほうじん)でした。
手錠の丈は初演のキャラを復活させました。顔はラオウとかカイオウ風で。
更に三兄弟にしてよりインパクトを高めました。
フレディは稽古終盤で誕生した設定で、わたなべくんが衣装着てヒゲを付けたのがフレディっぽかったのでそのまま採用です!
土屋くんのマッドマックス風ぶっ飛びキャラは本人お任せの名演です!
蛇年の朝緒と寺山くんは前回からの継続キャラですが、演じる役者が変わるとまた味も変わりパラエティに富んでました!
他の出演者も各族の役を盛り上げて演じてくれました!!それぞれ性格や設定を作っていたようです(^^)/
寺山くん、天井桟敷というワードをご存じないお客様が当時のことを調べてくれて、
より世界観を楽しんでいただいたようです。
感謝です。
マルは私自身が子供の頃飼っていた愛犬がモデルです。
マルを演じていただいた漆畑さんは身長140センチの小柄な女優さんで、マル役を探していた時、
観劇した舞台に彼女がご出演されててそれがとても印象に残りオファーさせていただきました。
みんなから愛されるマルを無邪気にそして愛らしく演じてくれました。
波多野との凸凹コンビも良かったですね。
波多野役の金城くんは同じ事務所の後輩ですが、毎回稽古でいろんなネタを試して探求してくる面白い役者です!
缶コーヒーを吹くネタも彼のアドリブです!元ヒーローなのに・・・
ちなみに壁に貼ってある燃えよドラゴンのポスターの下に書かれているニュー八王子は実在した映画館です。
残念ながら今は取り壊されましたが、八王子市民に娯楽を提供してくれた老舗の映画館でした!
八王子出身のお客さんには「マニアックすぎる!」と喜ばれました。
つづく。