イチゴ狩り  ~9歳ころ~ | おばあちゃんになった、わんこさんのおはなし。                    ~高齢柴犬の闘病・介護記録~

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ハイシニア柴犬介護記録です。
1年3カ月の闘病期間を含め、いつでも家族みんなで笑いながら過ごした、柴犬「わんこさん」との16年と8カ月の生活。
悲喜こもごもあったけど、トータルしてとっても幸せだった日々のおはなしです。

犬と一緒に過ごす生活って、いいね。

犬には野菜を食べる子と食べない子がいると聞き、わんこさんはどうなんだろうと、キュウリの輪切りとゆで人参と缶詰の粒コーンをそれぞれ3つずつ、フードに乗せたことがあります。

ごちそうさまのあとの餌鉢には、人参とコーンは残っていませんでしたが、キュウリの輪切りが二切れ分、手つかずで残っていました。はじめのひとつを食べてみて、「これは苦手」と感じたんでしょう。3種類の中では、キュウリが一番甘味が少なく青くさいもんね。わんこさんは野菜、やや苦手と判断していいの?それとも本当に苦手なら、人参もコーンも残すのかな?


それでも夏になるとわんこさんは、父や母からスイカやメロンのおすそ分けをもらって食べていたようです。お砂糖を使った甘味をもらえなかったわんこさん、とても喜んでいたみたいです。甘いから果物は好きだった?


春のある日、

「うさ、わんこさんはな、イチゴ食べるんだぞ。」と父が言いだしました。なぜだか自慢げです。

我が家からほど近くの、駅に向かう道沿いに、のんちゃんのお母さんは小さな畑を持っています。まっすぐに並べて植えられたイチゴが、次々に赤くなりはじめた時期でした。その畑で収穫したてのイチゴをもらって食べたのだそうです。


「最初は食べにくそうにしてたな。」父は言います。わんこさん、おそらくは路地植えのイチゴの酸味に慣れなかったのでしょう。

「そのうちに味がわかってきたようで、あいつ、次々に4個も食べたんだ。」

わんこさんがおいしそうに食べたのがうれしかったんでしょう、父は満面の笑顔で報告してくれました。

「え??あれはのんちゃんのお母さんが孫のために作っているイチゴじゃないの。毎日少しずつしか赤くならないのに、4個ももらっちゃダメでしょ。二人もいるんだよ、孫の分なくなっちゃうじゃない。」

母が口をはさみました。

「そんなこと言ったって、その孫が『あ!わんこさんってイチゴ食べる!』って面白がって次々くれるんだよ。あの様子じゃ、自分で食べるよりも喜んでるぞ。どうすりゃいいんだよ?」


孫を思いイチゴを育てるおばあちゃんの気持ち→すり寄ってくる犬にイチゴを差し出してくれる幼児の優しさ→それをうれしく思い家族に報告した父→祖母に同調しイチゴが孫にいきわたらなかったことを残念に思う母の共感→ふりだしにもどる


なんだかとっても大きな輪で、暖かい気持ちが循環しているんじゃない?私の出る幕はないか。そう思えて、母に責められて困った顔の父を置いてさっさとお風呂に入っちゃったけど。私が味方しなきゃいけなかったかな?ごめんね、お父さん。


             
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