全国の温泉研究者や温泉旅館関係者らでつくる温泉学会(会長・竹下賢関西大法科大学院教授)は1日、須坂市の須坂温泉で総会を開いた。東京都渋谷区で起きた爆発事故を受け、可燃性天然ガスを含んでいるかどうかの情報を、掲示項目として温泉法で義務づけることなどを求める緊急決議を採択した。

 決議はほかに、源泉から天然ガスを検出した施設が監督機関へ届け出るよう義務づける、温泉技術者や事業者、監督官庁がガスの危険情報を共有する体制を構築する-とした。深さ千メートル以上の大深度掘削で地下水くみ上げによる地盤沈下の影響が解明されていないとして、下限深度を定める法整備も求めている。決議は今後、環境省など関係省庁に提出する。

 この日は「魅力ある温泉づくりと地域活性化」と題したシンポジウムもあった。最終日の2日は芦田譲・京都大名誉教授が渋谷の爆発事故に関する特別報告を行う予定。
(2007/09/03 信濃毎日新聞)
 八代市の日奈久温泉にかつて放浪の俳人、種田山頭火(1882‐1940年)が滞在したことを記念した恒例イベント「9月は日奈久で山頭火」が1日、日奈久温泉街一帯で始まった。30日まで1カ月間、山頭火にちなんだ多彩なイベントを催す。

 同実行委(今田徳次郎委員長)によると、山頭火は1930年9月10日から12日まで同温泉の木賃宿「織屋(おりや)」に宿泊。滞在時の感想を「温泉はよい、ほんたうによい、ここは山もよし、海もよし」と行乞(ぎょうこつ)記に残した。

 この日一般公開された織屋跡(既に廃業)は、裸電球や宿帳、火鉢などで当時のたたずまいを再現。「ついてくる犬よ おまへも宿なしか」などの句を記したスギ板を随所に掲げている。イベントを手伝っている熊本大3年の藤田彩奈恵(さなえ)さん(21)は「原動力は山頭火との縁。まちづくり研究の参考になりそう」と話した。

 期間中、参加型イベントとして記念句会(23日まで募集)、シンポジウム(15日)、市中心部から温泉街まで約13キロ区間を歩く「山頭火ウォーク」などを企画。問い合わせは日奈久温泉観光案内所=0965(38)0267。

=2007/09/02付 西日本新聞朝刊=

 さよなら百円温泉-。一九七二(昭和四十七)年の開業以来、入場料にちなんだ「百円温泉」の名で親しまれてきた海津市海津町福江の市営温泉「海津苑」が、一日からリニューアル工事のため休館となる。十二月にオープンを予定している新施設の入場料は五百円。百円温泉での営業が最後となった三十一日は、休館を惜しむ多くの利用客でにぎわった。

 旧海津町の老人福祉施設として三十五年前に誕生した海津苑。市内のお年寄りは無料、それ以外は百円という安い入場料と泉質の良さで知られ、他県からも多くの利用客が訪れていた。


しかし、施設の老朽化で利用者数は減り続け、市は総額約十億円の改修工事を決断。施設は九月から閉鎖されるが、十二月に新浴室棟「癒やしの湯」がオープン。来年八月には、もうひとつの浴室棟「長寿の湯」を備えた宿泊・休憩施設も完成する。市は運営管理を民間企業に委託する予定で、現在選定を進めている。

 ただし、百円の入場料は五百円に値上げ。市内の高齢者と身体障害者を対象に実施していた無料の優遇措置は「長寿の湯」に引き継ぐが、これも二百円に値上げする。

 海津苑の水谷辰巳所長によれば、猛暑の影響か八月の利用者数は昨年と比べても少なめ。リニューアルを知った利用客の反応については「百円で行く所がなくなってさびしいという戸惑いの声がある一方、新しい施設を楽しみにするお客さんもみえます」と話す。

 (2007/09/01 中日新聞)