第十四湯 川と緑と大露天! 宝川温泉 汪泉閣 | 温泉ブロガーの絶景温泉探訪記

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群馬県最北端にある「みなかみ町」は、利根川源流に位置していることから豊かな水資源と変化にとんだ自然景観でラフティングやカヌーなどアウトドアスポーツが盛んな地域です。特に体ひとつで渓谷を滑り降りるキャニオニングが楽しめる町として知られています。最近ではインターネットで知った数多くの海外の観光客がみなかみ町を訪れています。私が行った時も送迎バスの中は外国人の旅行客がとても多かったです。水上駅からバスに揺られること約30分、その山深くに佇む宝川温泉は巨大な露天風呂を4つも兼ね備えた秘湯で、温泉評論家の野口冬人さんによる東西の露天風呂番付では東の横綱と称えられています。
 

まず一つ目が宝川温泉の象徴でもある摩訶(まか)の湯で120畳もの広さを誇ります。当日は小雨がぱらつくなかでしたが、ほど良い湿気を帯びた木々や苔が活き活きとした姿を見せていて、かえって温泉の風情を感じさせてくれました。湯船付近には絶妙なバランスでもみじが植えられているので紅葉の季節には見事な景色が楽しめることでしょう。

 

摩訶の湯奥には不動明王像が鎮座しております。降りしきる雨の中、思わず拝んでしまいたくなる心境。邪気を払うかのような荘厳なる佇まいで、摩訶の湯全体に神秘性を持たせてくれます。


二つ目が般若(はんにゃ)の湯で、摩訶の湯の脱衣場隣にあり50畳の広さがあります。摩訶の湯のような派手さはありませんが、湯船は川に沿うように造られていて底が浅いので子供でも安心して入浴出来ます。でも滑りやすいので足元には要注意です!


最後に紹介するのは最大の広さを誇る大露天風呂・子宝の湯で、なんと広さは200畳もあります。ちょうど宝川を挟んで般若の湯と真向かいに位置しています。普段、宝川は穏やかに流れる清流ですが、大雨時には川の水かさが増して露天に迫る猛烈な激流となります。これだけ両サイドから川の景観を最大限に生かした露天風呂はなかなかありませんね。他に女性専用の露天風呂・摩耶の湯(100畳)もありますので、混浴はちょっと…という方も安心して下さい。


敷地内には源泉がなんと4本もあり、1分間にドラム缶約10本分も湧き出る豊富な湯量を誇ります。もちろん源泉かけ流しの天然温泉で湯温は場所により40度~68度。泉質は弱アルカリ性の単純温泉。無色透明で臭いもなく、クセのないスタンダードな湯なので子供から大人まで安心して入浴出来る、まさに家族の湯と言えるでしょう。

ちなみに汪泉閣では熊園という場所があり、ツキノワグマの子供を数匹飼っています。昔、母熊とはぐれた子熊を不憫に思い、宿の主人が飼い育てたのが始まりということです。猛獣管理法が制定される昭和末期までは、子熊との混浴も行っていました(証拠の写真も宿にあります)。現在は柵越しにエサを与えるのみですが、熊もそれぞれ性格が違っていて、大人しい性格のもいれば、落ち着きなく檻を動き回るのもいますので色々観察してみると面白いですよ。


宝川温泉 汪泉閣(たからがわおんせん おうせんかく)

群馬県利根郡みなかみ町藤原1899

大露天風呂 混浴3 女性専用1

日帰り入浴 9:00~17:00 

入湯料 大人1500円 子供1000円

※午後4時以降の利用の場合、料金値下げあり。

JR上越線「水上駅」より宝川温泉行きの路線バスで35分「宝川温泉」下車