昨年から相談を受けていたA様邸の耐震補強改修工事に先々週から取り掛かっています。
こちらのお家は木造在来工法の住宅ですが、リビング・ダイニングが15帖もあり広々としていて快適な空間でした。
しかし、2階の一部屋が床のレベルが一方で約3cm程のくるいが生じていて、やはり1階のリビングに柱がないからなのかと、とりあえず仮説をたてていました。
リビングは3、5間*2間の間取りに柱がなく大きな梁で荷重を受けているわけで、荷重で沈んだのかなと・・・?
それとも基礎の沈下かな・・・・と?
いずれにしろ、内壁のクラックが通常よりかなり多く出ているので、調査を兼ねて耐震補強工事を行います。
ちょうど家の中心部にあたる場所の天井内の梁と床下の土台を剥き出しにします。
大引きの下にアンカーを打って鉄筋を組みました。
そこに型枠をしてコンクリートを打ちました。
耐力壁の下に基礎がなければあまり意味がないからです。
梁と土台の間に柱を建てて、金物で固定して、筋交を設置しました。
この半間*半間の壁3枚を耐力壁にして、中をクローゼットにします。
せっかくの広々としたリビングの間取りが犠牲になりますが、約1平米程のスペースですのですぐに慣れると思います。
しかし、2階の部屋の床のレベル違いの原因がわかりません!!
基礎もしっかりしているし、クラックひとつないし、梁も十分な大きさのものが使われていて特に下がっているわけでもありません!!
木造にしては間取りを大きく取りすぎといっても十分な構造材が使われています!!
謎です!!・・・と今のところ御施主様には報告しています・・・。
今できることは、よりしっかりと改修工事を行うことです。