ええとこ尾道 -2ページ目

尾道造酢株式会社(前編)

歴史ロマン・西国街道インタビュー

「創業100年を越える尾道本通り商店街のお店」

 

 

■尾道造酢の創業

尾道造酢が創業したのは、1582(天正10)年。本能寺の変で織田信長が没し、羽柴秀吉が首謀者明智光秀を討って天下統一を成し遂げた激動の時代の最中のことでした。

社歴によれば、関東から造酢の盛んな摂津(大阪府)を経由して尾道に来た灰屋治郎右衛門により尾道造酢の礎が築かれました。治郎右衛門の子孫に尾道が最も栄えた文化文政期に町年寄を努めた橋本吉兵衛(竹下)や、戦後広島銀行頭取を務めた橋本龍一がいます。

 

 

■中世の尾道港と名水の井戸

中世の尾道港は尾道造酢の南端にありました。天然の良港と呼ばれる尾道は豊富な地下水に恵まれ、造酢場の近くに尾道一の名水と言われる水尾井があります。尾道の酢造りに適した温暖な気候と豊富な地下水、原材料や商品の輸送に適した立地が造酢業が盛んになった理由ではないかと思います。

 

 

■440年の歴史を支えた柱

ご案内いただいたのは、尾道造酢株式会社田中丸善要取締役。

田中丸さんに最初に見せてもらったのは、創業時から造酢場の建屋を支え続けている一本の「通し柱」です。

酢は食材の抗菌、保存に重用される一方で酸性環境の工程では金属などは数年で錆びついてしまいます。通し柱は4世紀という長い年月を越えて、今日も造酢場を支えています。浸食された木の表面からは歴史の重みが伝わってきました。

 

 

■北前船就航と酢瓶

尾道造酢が創業100年を迎えた頃、川村瑞賢が西回り航路を開設(17世紀)し、日本の物流に変革期が訪れます。以降、尾道港にも多くの北前船(きたまえぶね)が立ち寄るようになり大繁栄期を迎えます。

尾道造酢には、秋田から格安品の二等米を仕入れ、盛んに酢造りが行われたという話が伝わっています。帰り荷として北前船に酢瓶が積み込まれ、北陸、東北、北海道に運ばれました。重量のある酢瓶は船のバランスを保つ「重し」としても重宝されました。同様な理由として石造業が盛んになり、鳥居や狛犬等の名品が日本海側の港町に運ばれました。

 

 

■キューピーマヨネーズ開発秘話

現代の食生活の礎を築いた陰の立役者として、大きな役割を果たす事になった尾道造酢。今でこそ一般的に使われるマヨネーズですが、起源を辿ると西洋ソースのひとつ。日本でマヨネーズが全国的に広まったのは戦後の事です。

灰屋の末裔で当時広島銀行の頭取を勤めていた橋本龍一が上京の途路、偶然乗り合わせた汽車で、アヲハタ缶詰社長の廿日出要之進とキユーピー創業者の中島董一郎に遭遇。その際に、中島より「マヨネーズに合う酢がなくて困っている」という話しから実は、「娘婿(尾道造酢(株)社長 神田恒治)が酢を造っている」ということを伝えたことがきっかけでキューピーマヨネーズにあう酢の開発に取り組んだということです。

それまで使われていた米酢よりも、果実酢などの洋風酢の方がマヨネーズに合うとわかり、試行錯誤の末、尾道造酢の酢を原料に用いたキューピーマヨネーズが誕生しました。

 

(1962(昭和37)年には、キユーピー(株)、昭和醸造(株)、尾道造酢(株)の共同出資により西府産業(株)を設立した。1970 (昭和45)年にキューピー醸造(株)に改称している。)

 

 

■中田英寿「にほんもの」で紹介

 

「にほんもの」は中田英寿がプロデュース。足かけ11年47都道府県2000件以上を旅して出会った"とびきりの日本"の逸品に尾道造酢が紹介されました。

【中田英寿×400年を超える歴史のお酢づくり/尾道造酢】

https://www.youtube.com/watch?v=A3J2BIUHiJU

 

 

【 尾道造酢株式会社 後編 】は2月下旬に掲載予定です。

 

加藤慈然(妙宣寺住職)記

 

 

会社概要

尾道造酢株式会社

所在地 広島県 尾道市久保1丁目5-2

TEL  0848-37-4597

FAX  0848-37-4599

営業時間 月~金 8:30~17:00 (土・日・祝日はお休み)

HP    https://kakuhoshisu-onomiti.com/

E-MAIL  kakuhoshi-su-onomiti@nifty.com

 

 

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尾道散策のおともに!!「おのみちスイーツクーポン」のご紹介

令和3年の大幅リニューアルに伴い、尾道散策で使いやすいようになりました!!

 

先日、テレビ新広島の番組『TSSライク!』にて「おのみちスイーツクーポン」をご紹介頂きました。

放送後に何件かお問合せを頂きましたので、改めてご紹介いたします。

 

「おのみちスイーツクーポン」とは、
尾道の市街地と向島の一部にある26店舗で、指定のスイーツと引換えしていただけるクーポンです。

クーポンは全部で4枚ついていますので、お時間やプランに合わせてご利用ください。

 

映えスイーツはもちろん、古寺めぐりや猫探しなど、何度でも尾道散策を楽しんで頂けるように

尾道散策の楽しみ方が載っているマップ「尾道パスポート」(A2サイズ)が付いているのが特徴です!!

表は指定のスイーツやドリンクと各店舗の特集がございます。

 

クーポンの販売は、尾道駅観光案内所 (営業時間 9:00~18:00)または、ロープウェイ山麓駅観光案内所(営業時間 8:30~17:30)でお求めいただけます。

なお繁忙期の週末などは、品切れのため早く閉まるお店もありますので、大変恐縮ですが予めご承知ください。

 

尾道観光協会の運営する「おのなび旅行社」のホームページからもご確認頂けます。

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