【 尾道造酢株式会社 後編 】 | ええとこ尾道

【 尾道造酢株式会社 後編 】

歴史ロマン・西国街道インタビュー

「創業100年を越える尾道本通り商店街のお店」

 

尾道本通り商店街は歴史ロマンあふれる西国街道です。

通りで創業100年を越える老舗を訪ね、瀬戸内の十字路と呼ばれる尾道の歴史と文化をご紹介いただく企画です。

第1回は「食」にスポットライトをあて、お話を伺いました。

2022年で創業440周年を迎える「尾道造酢」の歴史については、妙宣寺住職の加藤様に書いていただきました。

【 尾道造酢株式会社 前編 】をご参照ください。

 

 

通りに上げられている尾道造酢の文字を良く見ると、「道」と「造」のしんにょうの3つの点が「さんずい」に見えます。

一風変わったその書体は、中世より繁栄をもたらした尾道水道、そして井戸から湧き出る豊かなお水を大切にしているように感じられます。


昭和10年(1935)の写真を見ると、箱詰めの酢瓶が造酢場から馬車に積み込まれています。

北前船でお酢が出荷されていた頃は、工場の奥が海に面していたため船に直接積み込んでいました。

時代の変化に合わせて、次第に馬車や鉄道などを使った陸路の輸送が主流となりました。

 

 

 1月。取材のため工場を訪れると、

旬の柑橘である橙を1年分この時期に搾るため、壁一面に大量の(だいだい)が並んでいました。

だいだいにはきっと幸せを感じる成分が入っているのでしょうか、自然と笑顔がこぼれます。

搾取された柑橘の香りが場内を満たして、商店街の通りまであふれる冬の風物詩。

(だいだい)の収穫がある2月上旬ごろまで楽しめます。

 

昭和20年代にはキューピーの依頼を受けて、マヨネーズの原料に使われる洋風のお酢を開発しました。

画期的な試みの末、それまで国内で造られていた米酢だけでなく、

大麦や果物を原料にした幅の広い商品が造られるようになり、今日までお酢業界の第一線を走り続けています。

尾道造酢の商品の中でも、原料にこだわって地域の特産品から造ったお酢と人気商品の3品を、

取締役の田中丸 善要様にご紹介いただきました。

 

 

 

 

だいだい)

ぽん酢」

尾道特産のだいだいを、自社で搾った(だいだい)果汁を使用。

昔ながらの製法で作った、さっぱり風味の本格ぽん酢です。冬のお鍋と一緒にお召し上がりください。

価格:470円(税込) 容量:500㎖ 
 

「無花果酢いーと」

尾道特産の蓬莱柿というイチジクから作られたお酢を、飲みやすいようにビネガードリンクとして仕上げました。

水、炭酸水、牛乳などで3~5倍に薄めてお召し上がりください。

価格:650円(税込) 容量:300㎖ 
 

「そのまんま酢のもの」

食材にそのままかけるだけで、美味しい酢の物がいただけます。

その手軽さが現代の家庭で支持を得ている、尾道造酢1番の人気商品です。

価格:350円(税込) 容量:500㎖ 

 

 

お酢造りに適した温暖な気候と、良質な水に恵まれた尾道で、440年生きている酢酸菌は今日も静かに醸造しています。

尾道造酢の商品は[ おのなびショップ ]でお買い求めいただけます。