惻隠(そくいん)の情…大切な日本の言葉。 | おのころ心平オフィシャルブログ「ココロとカラダの交差点」Powered by Ameba

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病とその人の背景に潜むココロとカラダの繋がりを、西洋・東洋医学・科学・物理など様々な角度より検証し病気の“本当の原因”を探ります。

おはようございます。

おのころ心平です。

 

過去に、

これはメルマガかどこかで

書いたんだと思いますが、

 

ここでもご紹介します。

 

惻隠の情(そくいんのじょう)

という言葉を感じた、

街での遭遇シーンです。

 

 ↓ ↓ ↓


先日、電車に乗っていて、

微笑ましい光景に遭遇しました。

 

普通電車の4人席。


優先座席シートのその席に、

向かい合って

3人の男子高校生が座っていました。

 

一見だらしのない格好の

その3人は、

スマホで音楽を聴き、

ひとつ空いた席には

自分たちのカバンを置いて、

 

いわゆる「ワガモノ顔」で

席を占領している、という感じです。


そこへかなり年老いた

老夫婦が乗ってきました。

 

どちらも杖をつき、

そのまま優先座席シートの

彼ら3人の前に立ちました。

 

ここは、

明らかに席を譲る状況です。

 

しかし、

やはりというか、

案の定というか、

しばらくまったく無視の様子を

続けている高校生たち。

 

ガタンゴトンと

列車がゆれるたび、

 

おじいさんとおばあさんは
近くの手すりを握り締めます。


しかし、

意外な展開は、

次の駅が来た時にやってきました。


3人のうち一人が

カバンをまとめてすっと立ち上がり、
電車を降りて出て行ってしまったのです。

 

意外な顔をしながら「おい」と言いつつ、

でも、後を追いかける残りの2人。


3人の背中を視線で追うと、

降りた車両とは別の車両から
急いでまた、同じ電車

乗っているではありませんか!


あ、なるほど~~~。


僕も含め、

「イマドキの高校生」でレッテルを
貼っているのは私たち大人かも知れない、

という気持ちでした。


彼らにしてみれば、

 

「あ、おじいさん、

おばあさんこちらへどうぞ」

 

なんて、

わかりやすい

『席を譲るの図』など、
こっぱずかしくてできるものではない。


・・・と言って、

 

では思いやりの心が皆無かというと

そういうわけでも決してない。


むしろ、この状況どうしようか、

と次の駅まで頭を悩ませている
現代高校生ならではの、

複雑な心のうちを見せられた思いで、


そうなんだな~~、と。

安心感と言おうか、

なんと言おうか、

とにかく何かが

腑に落ちた気分になりました。

 

***


日本の古い言葉に、

惻隠(そくいん)の情

というのがあります。

 

わかりやすく言えば

「思いやりの心」です。


何か自分ができることはないか

と想う、自然な心の動き。

 

惻隠」というくらいですから、

これははっきりと目立ってしまっては

元も子もありません。

 

現代の高校生の姿に、なんだか

古き良き日本人の心を学んだ次第でした。

 

 

11月18日、日本の新しい文化へ。

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