おのころ心平です。
免疫器官には、
代表的なものが、
いくつかありますが、
今回、お伝えしたいのは、
胸腺(きょうせん)。
血球の原型は、
まず骨髄でできますが、
そのうち免疫細胞の一部は、
この胸腺まで移動し、
そこで増殖します。
そして、
さまざまな能力を獲得します。
しかし、
胸腺で過ごすT細胞たちは
すべてが卒業できるとは限りません。
いくつかの重要な試験を
パスしなくてはならず、
なかでも、自分のカラダに反応して
敵と判断してしまうようなT細胞は
不合格になって卒業できないのです。
これは、
自分を攻撃して自己免疫疾患に
ならないための、大事な試験です。
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胸腺は、
横から見る方がリアルです。
もう、心臓の張り付いちゃってる
という様子がよくわかります。
胸腺は、まさしく、
心臓の鼓動のパルスを
直に、感じているのです。
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ところで、
心臓の内側構造はこう。
↓
左右の心房と心室があり、
心臓は、
「右に静脈血」を、
「左に動脈血」をたたえながら、
それらを向き合わせるような
格好をしています。
カラダの「内側」を
隅々まで旅してきた静脈血と
「外側」の空気を
吸いこんだばかりの動脈血。
血液のこの両端を
向き合わせるように、
心臓の構造はなっているのです。
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血液とは、
いわばリアルタイムな自分です。
静脈血と動脈血という
両極を見比べながら、
心臓は
「だいたい、自分はこの辺」
と中間地点を探している
とみることができます。
すなわち心臓は、
あなたの居場所・ポジションを
教えてくれる臓器といえます。
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この、
自分独自のパルスを発する
心臓の上に張り付いて、
そのリズムを
そのまんま感じているのが
胸腺なのですが、
免疫とは、
端的に表現すれば
自己と非自己を見分ける機能と
言えます。
そして、
非自己を認識するためには
まずは、自己とは何か?
という認識が必要となります。
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それゆえ、胸腺は、
心臓の独自リズムを
感じ取る位置にいる
必要があるのです。
自己のリズムを知る場所。
骨髄からわざわざ
胸腺に移動する理由は
ここにあるというわけです。
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