おのころ心平です。
昨日の満月をみていて
こんなことを思い出しました。
ミヒャエル・エンデと
いう童話作家をご存じですか?
『果てしない物語』、『モモ』など、
有名な作品を残したドイツ人作家です。
そのエンデが終生唱えたテーマは、
「ファンタジーのココロ」でした。
昨日は壮大な満月でしたが、
たとえば月は、
水素、炭素、窒素などの物質でできています。
その重力は地球の6分の1。
大きさは地球の4分の1。
でも、月は
そういう物質的事実以上の、
もっと想像的な存在であるはず・・・。
***
子どもにとって月は、
ウサギが住んでいて、
もちつきをしている世界です。
もしかしたらかぐや姫もいるかもしれません。
でも、子どもに
「月にはウサギがいるんだよね?」
と聞かれたお父さんは、
「そうだね」
と答えてあげると同時に、
月のウサギ=クレーターだと、
理性が働いてしまうから、
そこで想像力がストップしてしまいます。
***
エンデは、こうした理性による
思考停止(ならぬ想像力停止)の現代を、
文明砂漠と位置づけ、
警鐘を鳴らし続けました。
そして、
そうした世界を牽引者として、
マルクス、フロイト、アインシュタイン、ダーウィンの
4人を皮肉たつぶりに、
文明砂漠の四大聖人と位置づけたのです。
エンデは、科学的思考による
理性主義の蔓延が、世界から
ファンタジーを奪いつつあることを
憂いていました。
そして、科学万能主義が進めば進むほど、
子どもたちには、
よりファンタジーのココロを育てることが
重要だと訴えたのでした。
***
私たちには、右の目、左の目、
二つの眼がありますが、
僕は、
右目が「太陽の眼」、
左目は「月の眼」
であると位置づけています。
試しに、月を左目で
(つまり右目をっむって)見てみてください。
僕は右目が利き目ですが、
月の模様がはっきり見えるのは
左目の方です。
利き目と違う目で、どうして?って不思議ですよね。
でも、月には不思議がつきまといます。
不思議を不思議のままにしておくのが、
もしかすると
ファンタジーのココロを育てるコツなのかも。
そして、そうやって自分の素直な気持ちに
そのまま入っていける力を
養ってくれるのかもしれません。
昼間の目=太陽の眼=理性の目
夜の目=月の眼=ファンタジーの目
この二つの世界を行き来できるからこそ、
人間は創造的で豊かになれると思うのです。
今夜も大きな月の夜です。
あなたの左目で、
ぜひ、月をとらえてみてくださいね。
***
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