おのころ心平です。
受精卵って、
ほとんどが水分で
球形ですね。
僕らの人生は、
水の球から始まっている…。
そしてそこに、
何らかの刺激が加わって、
一方に傾く。
そう。まず傾くことから、
僕らは命の一歩を
踏み出すのです。
「傾く」ことで、
自らの「個性」を生じさせています。
＊＊＊
傾いたり、
コケたりすることを、
恐れることはない。
時に大きく、
時に小さく傾いて、
その傾きに
バランスを与えながら
前へ進むのです。
そうして、その人生は、
大きな球へと
育っていくのです。
人間が円くなるとは
そういうことです。
＊＊＊
Ａ君： にんげんってさー、
どうやって生きていくべきなんだと思う？
Ｂ君： なんだい、いきなり。
Ａ君： いや最近、自分の人生がわからなくてさー。
Ｂ君： ふーん。まあ、参考になるかどうかわかんないけど、
おのころ心平って先生に聞いた話ではさ、
人間て、３つのバランスを
とるように生きていくんだってさ。
ひとつは、左右のバランス、
２つ目は、上下のバランス、
３つ目は、前後のバランス。
Ａ君： はあ？
Ｂ君： 左右って、男性性と女性性、
言い換えれば社会性と
個人の内面性のバランスってこと。
Ａ君： ・・・。
Ｂ君： 上下は、精神性と身体性だな。
いわゆるスピリチュアルと、
現実の物質主義とのバランスってやつ。
精神性を高めつつ、
より物質的にも豊かになるってこと。
Ａ君： な、なんだか、お前、宗教にでもはまったのか。
Ｂ君： あと、カラダの前後のバランスって言うのは、
自分の人生の「過去」と
「未来」の統合ってやつらしい。
Ａ君： 過去と未来…？
おれ、その未来がわかんないんだけどな。
Ｂ君： 先生によればさ、未来は
過去の中にあるってことなんだと。
Ａ君： ぜ、禅問答かよ。
Ｂ君： ま、とにかくだ。その左右、上下、
前後の方向性を高速で
クルクルまわすイメージをすると、
円とか球とかになるだろ。
その形がきれいなら、
バランスがとれてるらしいんだな。
Ａ君： おい、でも、その論法だとさ、
今から前に進もうたって、
進めなくなるじゃん。バランスが大事なんだろ。
Ｂ君： がー！ だから、お前、
いまバランスとれてんのかよ？
グルグル回されたら、
お前、いびつな形になるじゃないか。
Ａ君： お、お前に言われたくないよ！
Ｂ君： ま、お前も俺も、もうかれこれ
２０年近く人生やってんだから、
そろそろ自分の傾きってものが、
ある程度できてんだよ。
その傾きに対して、バランスをとるように
進めってことさ。
Ａ君： ほう、お前も、未来がすかすかだもんな。
Ｂ君： よけいなお世話だよ。
未来を見るなら、過去を見よ。
ちっぽけでも、そこに俺たちなりの財産があるのさ。
Ａ君： ふーん。
＊＊＊
過去も、上下・左右のアンバランスも、
すべてはあなたの未来へのヒント。
そう考えれば…、
今日、傾いたり、失敗したりしても、
それこそが、未来を創るのです。
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