毎年、マンモグラフィを受けてるのに…。 | おのころ心平オフィシャルブログ「ココロとカラダの交差点」Powered by Ameba

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病とその人の背景に潜むココロとカラダの繋がりを、西洋・東洋医学・科学・物理など様々な角度より検証し病気の“本当の原因”を探ります。

おのころ心平です。


ある医療勉強会に参加したのですが、

衝撃の事実に、顎が外れそうでした。


これは、女性の胸部のX線写真。

        ↓

乳腺には個人差があり、

その濃度によって、

次の4つのタイプに分類されます。


左から、


(1) 脂肪性
(2) 乳腺散在
(3) 不均一高濃度
(4) 高濃度

 

(3)と(4)を併せてデンスブレストと呼びます。


 「デンスブレスト(高濃度乳腺)」とは、

乳腺が濃く、エックス線画像上、

白く写るタイプを言います。


なので、デンスブレストの場合、

マンモグラフィではがんを見分けにくいのです。


全世界では女性全体のおよそ10人に4人が

デンスブレストの特徴を持つそうですが、


なんと、アジア人女性ではこの割合が極めて高く、

5人に4人、つまり8割の女性がデンスブレストなんだそうです。


***


あなたは、

知っていましたか?


・・・って、


もっと衝撃的なことに、


GEヘルスケアが世界9か国で

約4,500人を対象に実施した調査によると、


デンスブレストについて知っている人は

全体で31%にとどまり、


日本人に至っては、

1%しか知らないという結果なのでした。


あれまー。



知ってもらいたいこと
BY Nancy M Cappello, Ph.D マイストーリー

「2004年2月3日、

マンモグラフィで

“正常”と言われた数週間後、

私はステージ3Cの乳がんと診断されました。


私は乳がんと診断されて、

自分の乳腺が高濃度であることと、

次の二つの重要なことを知りました。

1) 高濃度乳腺の場合、マンモグラフィでは

2つに1つの乳がんが見つけられません。

なぜなら、がんも白く見えて乳腺も白く見えるので、

コントラストがつかないためです。


2) 放射線科医によって報告されるマンモグラフィの
レポートには、乳腺について詳細に書かれているに
もかかわらず、乳腺濃度については主治医から

患者本人にはほとんど伝えられていないのです。


進行期乳がんと診断されるわずか7週間前に

私は11年間連続で受けているマンモグラフィで

 ”正常”というレポートを受け取っていました。


その後の例年の検診で主治医が私の胸のしこりに気づき、

マンモグラフィをオーダーしました。

その時のマンモグラフィでも何も見つかりませんでしたが、


同日に行われた超音波検査では25セント大(10円玉大)

の病変が見つかりました。

病理診断ではリンパ節13個に転移を伴う進行がんでした。


中略)

乳腺の組織構成を知らせないことは、

患者さんの健康のために十分な情報を得た上で

決定をする権利を否定することになります。


(Cappello, N. J Am Coll Radiol 2013; 10:903-908)


***


アメリカでは、ナンシーさんの活動の結果、

「デンスブレストである」と医療機関が患者さんに告知する

義務を法制化する州がどんどん増えているそうです。


日本では、


NPO法人乳がん画像診断ネットワーク さん


女性医療ネットワークマンマチアー委員会 さん


が、この告知活動を行なっていらっしゃいますが、

まだまだ知られていない、というのが現状です。


まずは、あなたから。


「デンスブレスト」

あるいは

「高濃度乳房」で検索して、

あがってくる多くの記事に目を通してみてくださいね。