おのころ心平です。
食養の世界、
いえ、自然療法の世界において、
東城百合子先生の名前は、
聞いたことのある人は多いと思います。
東城先生は、1925年生まれ。
栄養士、自然食・自然療法研究家。
日本の栄養学の草分けだった
佐伯博士に師事、栄養士となる。
20代の頃、重度の肺結核を患い、
玄米菜食と自然療法によって
自らの病気を克服。
国際栄養研究所所長、
国連保健機構理事のW・H・ミラー博士に師事。
以来、出版活動、講演活動、栄養教室、
自然食料理教室と啓蒙運動を進めている。
東城先生の考え方は以下の通り。
食事の基本は、身土不二。
自然はすべて相対する二つのものが
調和する事で成り立ち、
食事についても、酸とアルカリ、陰と陽といった
両者の調和が崩れると病気になると考える。
自然療法が体の自然治癒力を引き出す事により
体自身が病気をなおすようになると考え、
家庭で出来る自然療法は、
食糧が人生を変えるのだと
認識する必要がある事を教えてくれる。
東城先生が主張する自然療法は、
簡単に手に入り、
家庭で気軽に調理出来る材料をつかって、
化学調味料等に頼らずに食事をつくり、
急がずゆっくりと賞味して
口にする事を勧めている。
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東城先生と同世代と言っていいのでしょうか、
「食事療法」で、この方を忘れることはできません。
甲田式断食・少食療法の甲田光雄先生。
1924年東大阪市生まれの甲田先生、
惜しくも2008年に亡くなられてしまわれましたが、
日本綜合医学会名誉会長をつとめられていて、
シンポジウムでは、僕も何度もお見かけして、
ごあいさつさせてもらいました。
大阪大学医学部卒業。
慢性疲労症候群、潰瘍性大腸炎、
膠原病、ウイルス性肝炎、アトピー性皮膚炎など
治療が難しい疾患に意欲的に取り組み、
数多くの治療経験を持つ。
甲田式は、西式健康法に基づいた自然療法を、
誰にでも実行できるように甲田先生が改良した療法。
断食・生菜食、西式健康法を組み合わせたもの。
疲れの原因は食事にあるとして、
一日2食、朝食を抜くことを推奨。
そして生水を一日2リットル。そうすることで
内臓を休ませる事ができ、体調がよくなるという。
朝食抜きの生活を1週間続けると
朝から頭は冴え渡り、身体は驚くほど軽くなり、
格段に集中力が出るという。
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さて、上のお二人とこれまた同世代。
1928年生まれの森下敬一先生も
ぜひ知っておいて頂きたい。
医学博士で1950年東京医科大学卒業。
お茶の水クリニック院長、国際自然医学会会長。
グルジア国立医科大学名誉教授。
個人個人の体質判定を元に、
浄血 健康理論に基づいて、
体質に合った玄米・菜食の
食事療法を指導してきた。
玄米食を中心とした食事療法を提唱。
血液生理学を専攻し、
その研究と種々の動物実験の結果から、
「癌は血液の汚れを浄化している装置である」
との自説を展開する。
あらゆる病気は、血液の汚れが原因と考え、
病気の治療のためには、何よりもまず血液を
綺麗にする事とし、そのためには、その元である
腸を綺麗にすることが大切とする。
さらには、すべての慢性病、生活習慣病の原因は、
腸内から吸収される毒素にあり、一番重要なのは、
腸に食肉の腐敗産物を溜めない事。
そして、もう一つは、
植物性食品を腸に送り届ける事とする
考えが元になっている。
森下自然医学療法では、
穀物を主食とする事を提唱。
玄米を中心として
大麦、丸麦、鳩麦、粟、稗、小豆、黒豆、蕎麦など、
全部で九種類の穀物や豆類を合わせて
炊き込んだものを主食とする。
また、副食として野菜、海藻、豆類、きのこ類、
魚介類を加えている。
森下式の玄米菜食に基づいた食事療法は、
マクロビオティックにも通じるものがある。
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はーー、今日は長くなったなぁ。
でも、東城、甲田、森下…各先生。
この先生方の活動は、
日本の食養文化、健康法を考える上で
避けて通れないです。
みなさんも、名前だけは
ぜひ憶えておきましょう。
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◆4月6日(土) Dr.KANAKO×おのころ心平
◆10:00-16:00のたっぷり6hの1DAYワーク
◆会場は、名古屋駅すぐのウインクあいち
◆参加費、2月28日まで8,000円!